先天性腸管閉鎖せんてんせいちょうかんへいさ

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子どもの病気
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医師監修

先天性腸管閉鎖とは

先天性腸管閉鎖は先天性の疾患で、何らかの理由で腸管の通過が阻害され、嘔吐、黄疸、おなかの張りなどの症状を示し、放置すると穿孔などの重篤な症状に至る場合があります。妊娠時に発見することも可能ですし、出生時の早期発見などにより、新生児外科治療の可能な施設による適切な治療が必要です。

先天性腸管閉鎖の症状

先天性腸管閉鎖は十二指腸から結腸までの腸管に発生し、重い腸管の通過障害を起こします。新生児外科疾患の中は直腸肛門奇形についで多い疾患とされています。症状としては、飲んだものや腸液が、閉鎖部の手前にたまり嘔吐を起こします。

十二指腸の胆管、膵管の開口部より下部が閉鎖した場合は胆汁性嘔吐となります。通常24時間以内に排泄される胎便の排泄が遅れたり、嘔吐やお腹が張ってくること、黄疸で発見される場合が多いといいます。そのまま放置すると、血液循環が悪くなったり、腸穿孔が発生する場合もあります。

発生する頻度が高いのは十二指腸閉鎖と小腸閉鎖で、結腸閉鎖は極めて少ないと言われています。また十二指腸閉鎖の場合は心奇形や染色体異常を合併する率が高いとされています。

先天性腸管閉鎖の原因

先天性腸管閉鎖は、何らかの理由で腸管の通過が障害されたものです。これには多くの原因があります。腸管の内側がつながっていない、あるいは狭いなどの要因により通過障害が発生するものを機械的閉塞と、腸管の内側はきちんとできているのに腸がしっかりと機能しないことが原因で閉塞が発生するものを機能的閉塞と呼んでいます。

機能的閉塞にはいろいろな種類があり、消化管の蠕動運動をつかさどる神経叢が先天的に欠如しているヒルシュスプルング病や腸管の神経節細胞は存在するものの、腸管の動きが悪いヒルシュスプルング病類縁疾患がなどがあります。

また、周産期胎児循環異常、低出生体重児、敗血症、甲状腺機能低下症などの全身性疾患が原因となる場合もあります。

先天性腸管閉鎖の治療法

先天性腸管閉鎖を予防することは難しいのですが、早期発見により重篤な症状の発生を防ぐことはできます。胎児期における羊水検査や超音波検診によって、上部閉塞であれば羊水過多が、下部の閉塞であればガスによる腸管の拡張が確認されます。こうした場合は、新生児外科治療の可能な施設での分娩が必要です。

また、出生後においても、胎便の遅れ、嘔吐、おなかの張り、黄疸などの特有の症状により早期発見は可能ですので、この場合もただちに新生児外科治療の可能な施設への救急搬送が必要です。

緊急性を要するため、たまった腸内容を吸引し、さらに点滴で 脱水症状などの改善を行ったうえで、全身状態を確認して早期に手術を行います。
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