医師監修

血管性紫斑病とは

血管性紫斑病とは、多くは感染などが起こったことが引き金となってIgAが関与する免疫系の異常から全身の小血管が炎症を起こして下肢の皮膚を中心に赤から赤紫の出血斑が現れます。同時に関節の腫れや腹痛や血便も見られることが知られています。

血管性紫斑病の症状

血管性紫斑病の症状には、
1.出血斑
2.関節痛
3.腹痛や嘔吐
4.紫斑病性腎炎
があります。
  
1についてはほぼ全例みられ、2と3は症例の60%、4は20%?60%の確率で発症がみられます。1は重力の関係で血が下がりやすい下肢に多く発生し、点状や斑状と様々で、触ると若干の隆起があります。2は膝に出ることが多く、複数の関節が痛むこともあります。3は通常かなり激しい痛みを生じ、血便を伴うこともあります。1から3については、数週で軽快するのが普通ですが、4は大抵の場合胃、発症から4週間程度たってから出現します。

紫斑病性腎炎は自然治癒することがほとんどですが、腎炎やネフローゼ症候群という腎臓の障害へつながるリスクもあるため、定期的な検査が必要です。

血管性紫斑病の原因

血管性紫斑病の確定的な原因は不明とされていますが、
・IgA抗体値が高くなっていること
・IgA免疫複合体がみつかること
から、免疫系の問題によって引き起こされるのではないかと考えられています。
  
血管性紫斑病は通常、風邪や溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎等にかかった後に発症しますが、その際ウイルスや細菌の感染等に対して異常な免疫反応が起こり、IgA抗体が活発に作られた結果、免疫複合体が産生され、これが血管に貼り付くことで血管炎を起こすというメカニズム説が有力です。

感染から血管性紫斑病の発症までは1週間程度が平均的です。IgA抗体が活発に作られる原因としては感染症の他、アレルギーを起こす食べ物や薬剤の摂取も考えられます。

血管性紫斑病の治療法

血管性紫斑病に対しての特効薬はないため、治療は対処療法となります。ほとんどの場合は自宅での安静で治癒しますが、
・腹痛が激しい
・血便がみられる
という場合には、入院で点滴によるステロイド投与が行なわれることもあります。関節痛には、鎮痛剤や非ステロイド系の抗炎症剤を処方し、様子をみます。

腹痛がなければ食事制限の必要はなく、運動や生活の制限も体調に準じます。紫斑病性腎炎がみられた場合には定期的に検査をし、進行がみられる場合には腎臓の組織を採取して検査する「腎生検」を行ない、結果によっては慢性糸球体腎炎と同様の腎炎治療が行なわれます。
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