新生児メレナとは
新生児メレナとは、新生児に消化管からの出血が見られるものをいいます。赤ちゃん本人から出血している真性メレナと出産時のお母さんの出血によって起こる仮性メレナが知られ、真性メレナはビタミンKの欠乏によるものが多いようです。
新生児メレナの症状
新生児メレナでは、新生児は全身の至る部分で出血しやすくなります。一番出血しやすいのが、消化官の粘膜です。消化官から出血すると、吐血、下血、血便などの症状が現れます。しかし、出血する場所は消化器官に限られないため、出血が起こる場所によっては危険な状態にもなり得るので注意が必要です。新生児メレナは、仮性メレナと区別する必要があります。仮性メレナとは、母親の血液を、分娩時や授乳時などに飲み込んでしまうことにより、真性メレナと同じような症状が現れるものを言います。仮性メレナの場合には治療する必要が無いので、区別することは非常に重要になります。
新生児メレナの原因
新生児メレナの最大の原因は、ビタミンKの欠乏によるものです。産まれて直ぐは体内のビタミンKの蓄積量が少なく、ビタミンK欠乏症に陥りやすくなります。新生児にビタミンK欠乏が起こりやすのは、ビタミンKは胎盤を通過することができないためです。ビタミンKは、血液を凝固させるのに欠かせない存在なのですが、そのビタミンKが不足してしまうので、身体のあらゆる部分から出血しやすい状態となってしまいます。
新生児メレナの治療法
新生児メレナは、基本的にはビタミンKを補給することにより出血は治まります。しかし、出血量が多く、貧血などを起こす可能性が高い場合などには輸血を行う場合もあります。現在は予防意識が強まり、産まれた時や退院する時、また検診の時などにビタミンKのシロップを飲ませるようになってきています。このことにより、新生児メレナは大幅に減少してきていると言われています。
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