先天性心疾患の症状

先天性心疾患は、特定の病気を表すものではありません。その状態により、さまざまな病名に分かれます。しかしながら、症状がすすむと、おおむね大多数の病気に共通している症状が2点あります。

1つ目に挙げられるのが、チアノーゼです。この症状には、顔色や体の色が青く、唇の血色が悪いなどがあります。恒常的に酸素が不足していることから、泣くなどすると、さらに体色が悪くなります。

2つ目には、心不全が挙げられます。この症状には、身体の青白さや血行の不良などがあります。心臓が十分な血液を供給できないため、さまざまな臓器で血液不足になる懸念があります。

先天性心疾患の原因

先天性心疾患の原因として考えられる主なものには、多因子遺伝があります。多因子遺伝とは、単一ではないいくつかの遺伝子、及び、環境的な要素が絡み合うことで引き起こされる現象のことです。

閾値を超えない状態では、病気として発現する可能性は低いものですが、臨界値を逸脱してしまうことで病気へと推移します。そのため、特定の事象を疾病の原因として挙げることは困難です。

その他の原因としては、
・コクサッキーウイルスなどによる先天感染
・母体となる女性の糖尿病疾患、アルコール摂取などによる環境因子
・染色体の異常
などが考えられます。

先天性心疾患の治療法

先天性心疾患は、生まれる前に何らかの要因で先天的な要素を抱える病気の総称で、胎内エコーで見つかることもあります。重篤なものの場合、早期から対策することが大切です。
また、出生時はわからないこともあるので、子供の呼吸が荒い、顔色が著しく悪い、ミルクを飲むとハアハアと息が上がる、などの症状が現れた場合には、早急に最寄りの医療機関を受診することが必要です。
  
疾患の検査には心臓超音波検査などが状況に応じて行われ、その後の治療へとつながります。先天性心疾患であると診断された場合には、医師の判断をあおぐことが大切です。