症候性低血圧症の症状

症候性低血圧症による症状は、どのような問題によって、低血圧の状態がもたらされたかによって異なります。怪我などによる出血や極度の脱水状態、さらに、心不全や重症の不整脈といった原因が、症候性低血圧症の元となっている場合には、急激な血圧の低下が現れます。

しかし、その一方で、内臓の疾患や神経系の問題、さらに代謝の不具合が低血圧症を招いている場合であれば、低血圧の状態が慢性的に続きます。体内の血圧が低い状態になると、めまいや立ちくらみ、さらに全身に対する倦怠感といった各種の異常が感じられる様になります。

また、低血圧状態で体内の血流循環が悪くなることにより、肝臓などの重要な臓器の機能にも各種の悪影響が生じます。

症候性低血圧症の原因

症候性低血圧症が生じる原因としては、血流を生み出す心臓の疾患や、出血による血液の著しい減少、あるいは強い脱水症状などがあります。また、内分泌系の問題や、神経の疾患、あるいは、低ナトリウム血症のような代謝性の疾患も原因となりうるものです。また、細菌の感染による敗血症や、アルコールの多量の摂取もまた、問題を引き起こします。
その他には、疾患の治療薬の摂取が問題となって、低血圧を引き起こしている可能性もあります。カルシウム拮抗薬や、利尿薬、あるいは交感神経遮断薬や抗てんかん薬、また、抗うつ薬といった薬剤の服用により、症候性低血圧症が生じることもあります。そのため、薬剤の服用についても見直す必要があります。

症候性低血圧症の治療法

症候性低血圧症に対する予防の方法には、低血圧を引き起こしている何らかの原因について、解消をすることが一番の方法です。顕著な原因が低血圧を引き起こしていることが確認できている場合には、その疾患や怪我などを改善する必要があります。
また、低血圧の状態の原因が明らかでない場合には、症候性低血圧症が何によって引き起こされているかについての究明が求められます。低血圧を引き起こしている疾患や怪我が判明し、その治療を実施することが必要です。そうすれば、低血圧の症状についても次第に和らいでいくことが期待できます。