ベーチェット病の症状

ベーチェット病は、主に4カ所に症状が見られます。
口の中の口内炎などの炎症、外陰部の潰瘍、皮膚に紅斑点が見られ、眼の炎症です。特に眼の発症は突然で、再発を繰り返すことで視力低下や失明につながってしまうこともあります。
以上の4つの主な症状が見られると「完全型ベーチェット病」と呼ばれ、主症状や副症状などの組み合わせで起きるものを「不完全ベーチェット病」、副症状だけで起きたものを「特殊型ベーチェット病」としています。
副症状というのは、関節炎や神経の異常、血管の異常消化器病変、副睾丸炎が挙げられます。合併症が起きてしまう場合もありますので、早期の治療が望まれます。

ベーチェット病の原因

ベーチェット病の原因は未だなおわかっていません。10代後半から30代前半で発症しやすく男女の差はありません。遺伝素因が他の因子と一緒に白血球の機能を刺激し、炎症を引き起こすのではないかと考えられています。
再発を繰り返しますが徐々に落ちついてきます。ただし眼については失明してしまうことも考えられ、専門医への受診が大事です。まだまだベーチェット病については研究途上ですが、いろいろな研究が進められています。
またベーチェット病と診断され手続きをすると、特定疾患治療研究事業の対象となり、医療費自己負担の助成を受けることもできます。

ベーチェット病の治療法

発病しないように予防することは不可能ですが、ベーチェット病を発症してしまった後の予防策をとることはできます。
眼の症状にはステロイド系点眼薬や散瞳薬を用い発作を防ぎます。コルヒチンと呼ばれる眼底に対する治療薬や内服液などが用いられます。最近では免疫抑制剤や生物学的製剤というものも保険診療で用いることができます。
日常生活では風邪などに罹らないよう手洗いうがい、ストレスを溜め込まない、体調管理に励むことが大きく影響しています。気になることは早期に医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。