日常生活の、ふとした瞬間に生じやすいアクシデント。そのひとつが突き指ではないでしょうか。机の角やドアにぶつけたり、人との衝突……などなど、ちょっとした衝撃でも指にはダメージが。とはいえ、地味〜なケガゆえ大したことはない、と放置している方が多いのではないでしょうか。

しかし! 軽視していると痛い目に。じつは骨折している可能性も大。そんな重篤な状態が隠れている、突き指の正しい対処法を教えていただきました。

■ そもそも突き指ってどんな状態なの?

突き指は、医学的に正式な名称ではありません。じつは、指の関節周辺のケガすべてをあらわす「総称」なのです。 つまり、指の骨折、脱臼、じん帯の損傷、腱の損傷なども突き指に含まれます。

■ 温める or 冷やす? 正しい対処法はどっち?

突き指をしたら、すぐに冷やすのが正しい対処法です。突き指では、指の関節やじん帯、そしてそれらを囲む細かい血管が損傷している可能性が高く、そのため痛みや腫れという症状が強くなります。その時に患部をしっかり冷やしてあげることで血管が収縮し、余分な血液循環を抑制することができ症状を緩和、さらに悪化を防ぐことができるのです。

■ 冷やす際は流水で!

その際、冷湿布を使うのはNG。まずは流水で冷やし次に氷を用いて時間をかけてしっかりと冷やします。このような応急処置の後、整形外科を受診するようにしましょう。

■ 絶対に引っ張らないで!

よく、「突き指は引っ張ればいい」という方もいますが、これは絶対にやってはいけません。突き指にはじん帯や腱の損傷、骨折などさまざまな状態が含まれます。そのような症状がある中で、指を引っ張るのは非常に危険。かえって悪化を招きます。

■ 医師からのアドバイス

突き指は、骨折も含むので、放置してしまうと骨が不自然に曲がったままかたまってしまい指が変形してしまう可能性も……。たかが突き指と軽視せず、必ず整形外科でX線を撮り、骨折・脱臼の有無、じん帯・腱の損傷がないかを確認してもらい、適切な処置を受けるようにしましょう。