対人恐怖症は、他人に接するときに、通常感じるより高いレベルでの強い不安や緊張感が生じて、その場にいることに非常な苦痛を感じたり、相手に嫌がられるのではないかという恐怖などからその対人関係から身を引こうとする神経症の一種です。

あなたに対人恐怖症の傾向があるか、チェックしてみましょう。

「対人恐怖症度」チェックスタート!

人目が気になるほうである
ものを頼まれるとノーと言えない性格である
自分の唾をのむ音やお腹が鳴る音などが極度に気になる
八方美人の傾向があり、誰からも嫌われたくない気持ちが強い
他人に自分が緊張していることを悟られたくない(赤面や逆に青ざめるなど)
初対面の人とうまく話せない
人前で話すとき、はっきり自分でわかるくらい動悸がする
新学期や年度初めに自己紹介をするのが怖い
異性と目が合うと、「見つめている」と思われたのではないかと気にしてしまう
あまり自分に自信がないほうだ
人前で字を書くと手が震える
人と会った後は、おかしく思われなかったか常に気にしている
話し合いで、自分は皆と違う意見を持っていても言い出せないことが多い
人と会っているときに、トイレに行きたくてもいけないことがある
断られるのが怖くて、人に何かをお願いするのが苦手
いわゆる有名人や、偉い人の前では特別に緊張してしまう
身だしなみには人一倍気を遣う
誰かと会って別れた後、ぐったりと疲れる
電車などでは人と視線を合わさないために、ずっとうつむいたり、窓の外を見ている事が多い
人と会うと疲れてしまうので、休日は一人で過ごしたい

いくつ当てはまったでしょうか?
結果は…

当てはまった数が「0〜4個」の人

あなたは、対人恐怖症の可能性が比較的低いでしょう。

ご自身にしっかりした自信が備わっていたり、育ってきた環境、もともとの性格などによって、人目を気にしすぎたり、人にかっこ悪いところを見られると恥ずかしい、という気持ちがそれほど強くない状態なのかもしれません。

しかし、今後何かのきっかけで対人恐怖症になる可能性がありますので、ご自身の変化に注意してお過ごしくださいね。

当てはまった数が「5〜11個」の人

【注意】対人恐怖症の傾向があります

あなたは、対人恐怖症である可能性がないとはいいきれません。

そもそも日本人は「恥」という考え方や文化的背景などから、対人恐怖のある方が多いとされています。

特に最近では、20~30代の若い方が対人恐怖症で病院を受診することが多くなっており、治療は精神科で行っています。
治療内容としてはカウンセリングや精神療法を中心に、お薬(抗不安薬など)で症状を抑えていくことが多いでしょう。

もし、今後症状が強くなってきたなと感じできたなら、ご自分で解決しようとせず、病院で受診されてくださいね。

当てはまった数が「12〜20個」の人

【要注意】対人恐怖症の可能性が高いでしょう

あなたは、対人恐怖症の可能性が高い方だと考えられます。

電車の中、オフィス、教室の中などで、つい人からの視線を気にして行動しにくくなったり、いたたまれなさを感じ、ぎこちない動作をとってしまうことが多いのではないでしょうか。

非常につらいにも関わらず、相談した相手から自意識過剰だ、などと思われるのが嫌で自分一人で抱え込んでいませんか?

精神科では、カウンセリングや不安を止めるお薬などを用いて、症状を楽にする方法があるので、辛い場合は無理をせず受診するとよいでしょう。

最後に医師からアドバイス

対人恐怖症は、改善や治癒が期待できると考えられています。

専門機関での治療法としては、心理療法として森田療法と呼ばれる方法や、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などが行われています。
病院では、SSRIという抗うつ剤の一種や、抗不安薬などによる薬物療法が心理療法と組み合わせて行われる場合が多いですね。

もちろん個人によって状況は異なるので、一概には言えません。

人前に出るときに緊張したりするのは誰にでもあることかと思います。日常に支障をきたすようであれば、早めに精神科やメンタルクリニックに相談しましょう。

(監修:Doctors Me 医師)