出産後、女性は夫への愛が冷めてしまう!?

産後クライシスとは、その言葉通り、出産後に起こる夫婦の危機のことを意味しています。この言葉は、NHKのテレビ番組「あさイチ」で誕生。「出産後2年のうちに夫への愛情が40%も下落する」(ベネッセ教育総合研究所調べ)という現象を受け、「出産後の夫婦関係」の特集を放送した際、この現象について産後クライシスと名づけたのです。

とはいえ、産後クライシスが、ここ数年で急に始まったものではありません。妻の妊娠期から出産後は夫婦関係に危機が訪れやすい時期であることは昔からよく言われていました。この時期の危うさが産後クライシスと名付けられたことによって、「自分たちもそうかもしれない」という共感の声が広がり、一気に認知されるようになった、といえます。

あなたは大丈夫? 産後クライシスに陥っていない?

では、まずはあなたの「産後クライシス」度をチェック。
以下の項目のうち、ひとつでも当てはまるものがあれば、産後クライシスに陥っている可能性があります。

1. 出産後セックスレスだ

2. もっと夫に育児や家事を手伝ってほしいと思っている

3. 友人や知人の夫を見ると、自分の夫との違いを感じて焦る

4. 出産後も父親の自覚のない夫にイライラする

5. 出産前後で夫が浮気をした

産後クライシスに、なぜなるの?

子どもを出産した妻が、夫の子育てへの関わり方や家事の分担に、強い不満をもつことから起こると考えられます。
ひと昔前までは、子育ては夫婦だけではなく、同居する祖父母などと分担することで負担が軽減されていました。しかし、核家族化と地域社会の崩壊によって、子育てを一人で行わなくてはならない女性が急増。頼れるのは夫のみ、という閉鎖的な環境の中で、夫の非協力的な態度がストレスとなってしまうのかもしれません。

そしていつしか、「最愛の人」から、「育児・家事の邪魔をするやっかいな同居人」という思いが強くなってしまうのかもしれません。

ホルモンバランスのせいも…

その他、
・出産後の母親のホルモンバランスの崩れなどの生理作用
・子育てへの不安
・ライフスタイルの変化
といった女性の心身の不安定さに加えて、育児の負荷も原因となります。つまり、夫がどんなに育児、家事を頑張っても、産後クライシスは起こりうるのです。

ある研究では、産後クライシスのストレスで、女性はますます子育てだけに意識が集中、かつ周りの人に頼ろうとするが、夫は逃走する、ということも分かっています。
つまり、産後クライシスでストレスを感じた妻が、夫に対して不満をもてばもつほど、夫は子育てから逃げてしまうのです。

■ 医師からのアドバイス

子育ては、24時間営業になり、ストレスが溜まります。また、今までの自分中心の生活から子ども中心の生活になり、その変化もストレスに。まずは、「自分はこんなに大変なのに、どうして分かってくれないの?」と思うより、相手のことを思いやることが大切です。

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