みなさんは日常生活において、目がチカチカするようなご経験をされたことはありませんか?
気になりながらも、ついそのままに…という方も多いと思います。
今回は、その原因や疑われる疾患、その他の目の異常について医師の岡先生に詳しく解説していただきました。
目の中に光が見える場合、以下の2つの原因が考えられます。
眼球内部を満たしている硝子体というゲル状のものが、眼底網膜を引っぱることにより、網膜が刺激されて光が一瞬見えることがあります。
これは「光視症」と呼ばれ、光は片目または両目に見えますが、両目に見える場合はてんかんの可能性もあります。
片頭痛の前駆症状である閃輝暗点が有名です。
視界中央にチカチカした光(閃輝)が両目に同じように見え始め、やがて周辺に拡大し5~20分で消失します。
メカニズムははっきりわかっていませんが脳血管の血流減少が関係しているのでは、と言われています。
網膜裂孔・剥離、ぶどう膜炎などの目の炎症、眼底出血、後部硝子体剥離などでみられることがあります。
網膜が剝がれる時や炎症による刺激で光が見えます。
片頭痛の前駆症状としてみられ、その後に頭痛が起こることがあります。
いわゆる脳貧血。脳に行く血流が減ることによります。
脳神経の何らかの要因により引き起こされるてんかん発作の症状の一つに、目の前がチカチカする、点や光が見える、などの視覚異常があります。
光が見えた場合は、片目だけに見えるのか、それとも両目で見えるのかを、片目ずつ隠して確認します。
・片目の場合:目の異常を考えて眼科を受診
・両目の場合:脳疾患を疑い、神経内科や脳外科を受診
光視症がみられた場合、瞳孔を開く散瞳眼底検査を行います。
■ 加齢による後部硝子体剥離の場合
経過を見ますが、網膜裂孔が見つかった場合はレーザー治療を、網膜剝離には手術を行います。
■ ぶどう膜炎など目の炎症の場合
ステロイド点眼治療など行います。
■ 眼底出血の場合
レーザーや目の注射などが行われます。
目の病気の場合、予防は難しいですが、「片頭痛」が原因の場合は以下を避けると良いとされています。
・飲酒
・チョコレート
・チーズ
・かんきつ類
・睡眠不足
・ストレス
・ゲーム
■ 角膜の異常(ドライアイ、角膜の傷・潰瘍)
角膜が透明でなくなるために霞みます。
■ 白内障
目の中の透明な水晶体が濁る加齢現象です。
■ 緑内障
末期になるとかすむことがあります。
■虹彩炎・ぶどう膜炎
目の中に炎症が起こるもので、全身疾患と関係することもあります。
■眼底疾患
眼底出血、網膜剥離などで霞むことがあります。
■ 角膜の傷
涙の他に痛み充血など見られます。
■ 結膜炎
アレルギーや細菌性、ウイルス性などでも涙が出やすくなります。
■ 涙嚢炎・鼻涙管閉塞
涙が目から鼻に流れ出る通路が閉塞してしまうことにより起こります。新生児や中高年以降にみられることが多いです。
■ 眼瞼ミオキミア
片眼のまぶたのピクつきは、目の疲れ、ストレス、睡眠不足などで起こりやすく数日~数週間で自然に治まります。
目を休めホットタオルなどで温めるといいです。
■ 眼瞼痙攣
まぶたのけいれんの他、目が開きにくい、閉じている方が楽、眩しさなどの症状が出ます。
内服薬の影響がないかを調べたり、ボトックス治療などが行われます。
■ 眼底出血・硝子体出血
目の奥の出血によります。
糖尿病、高血圧、高脂血症など、全身疾患が原因のことが多いです。
■ ぶどう膜炎
目の奥の炎症でかすみ目、充血等も伴いやすいです。
■ 網膜裂孔・剝離
眼底網膜が剥がれるため、レーザーや手術が必要になります。
目のチカチカのようなちらつきが見えた場合、両目か片目かで目か脳かどちらに異常があるか推測できますので必ず確認してみてください。
その結果で受診科を決められるといいでしょう。
気になりながらも、ついそのままに…という方も多いと思います。
今回は、その原因や疑われる疾患、その他の目の異常について医師の岡先生に詳しく解説していただきました。
原因
目の中に光が見える場合、以下の2つの原因が考えられます。
目に問題がある場合
眼球内部を満たしている硝子体というゲル状のものが、眼底網膜を引っぱることにより、網膜が刺激されて光が一瞬見えることがあります。
これは「光視症」と呼ばれ、光は片目または両目に見えますが、両目に見える場合はてんかんの可能性もあります。
脳に問題がある場合
片頭痛の前駆症状である閃輝暗点が有名です。
視界中央にチカチカした光(閃輝)が両目に同じように見え始め、やがて周辺に拡大し5~20分で消失します。
メカニズムははっきりわかっていませんが脳血管の血流減少が関係しているのでは、と言われています。
懸念される疾患
光視症
網膜裂孔・剥離、ぶどう膜炎などの目の炎症、眼底出血、後部硝子体剥離などでみられることがあります。
網膜が剝がれる時や炎症による刺激で光が見えます。
閃輝暗点
片頭痛の前駆症状としてみられ、その後に頭痛が起こることがあります。
起立性低血圧
いわゆる脳貧血。脳に行く血流が減ることによります。
てんかん
脳神経の何らかの要因により引き起こされるてんかん発作の症状の一つに、目の前がチカチカする、点や光が見える、などの視覚異常があります。
症状をチェックするには?
光が見えた場合は、片目だけに見えるのか、それとも両目で見えるのかを、片目ずつ隠して確認します。
・片目の場合:目の異常を考えて眼科を受診
・両目の場合:脳疾患を疑い、神経内科や脳外科を受診
治療法
検査内容
光視症がみられた場合、瞳孔を開く散瞳眼底検査を行います。
治療内容
■ 加齢による後部硝子体剥離の場合
経過を見ますが、網膜裂孔が見つかった場合はレーザー治療を、網膜剝離には手術を行います。
■ ぶどう膜炎など目の炎症の場合
ステロイド点眼治療など行います。
■ 眼底出血の場合
レーザーや目の注射などが行われます。
予防法
目の病気の場合、予防は難しいですが、「片頭痛」が原因の場合は以下を避けると良いとされています。
・飲酒
・チョコレート
・チーズ
・かんきつ類
・睡眠不足
・ストレス
・ゲーム
その他の日常的な目の異常
目がかすむ
■ 角膜の異常(ドライアイ、角膜の傷・潰瘍)
角膜が透明でなくなるために霞みます。
■ 白内障
目の中の透明な水晶体が濁る加齢現象です。
■ 緑内障
末期になるとかすむことがあります。
■虹彩炎・ぶどう膜炎
目の中に炎症が起こるもので、全身疾患と関係することもあります。
■眼底疾患
眼底出血、網膜剥離などで霞むことがあります。
涙が勝手に出てくる
■ 角膜の傷
涙の他に痛み充血など見られます。
■ 結膜炎
アレルギーや細菌性、ウイルス性などでも涙が出やすくなります。
■ 涙嚢炎・鼻涙管閉塞
涙が目から鼻に流れ出る通路が閉塞してしまうことにより起こります。新生児や中高年以降にみられることが多いです。
まぶたが痙攣(けいれん)する
■ 眼瞼ミオキミア
片眼のまぶたのピクつきは、目の疲れ、ストレス、睡眠不足などで起こりやすく数日~数週間で自然に治まります。
目を休めホットタオルなどで温めるといいです。
■ 眼瞼痙攣
まぶたのけいれんの他、目が開きにくい、閉じている方が楽、眩しさなどの症状が出ます。
内服薬の影響がないかを調べたり、ボトックス治療などが行われます。
黒い点が見える
■ 眼底出血・硝子体出血
目の奥の出血によります。
糖尿病、高血圧、高脂血症など、全身疾患が原因のことが多いです。
■ ぶどう膜炎
目の奥の炎症でかすみ目、充血等も伴いやすいです。
■ 網膜裂孔・剝離
眼底網膜が剥がれるため、レーザーや手術が必要になります。
最後に岡先生から一言
目のチカチカのようなちらつきが見えた場合、両目か片目かで目か脳かどちらに異常があるか推測できますので必ず確認してみてください。
その結果で受診科を決められるといいでしょう。
プロフィール
- 監修:医師 岡 あつ子
- 1992年国立大学医学部卒業後、大学病院、県立病院、一般病院、眼科クリニック等で勤務。眼科専門医。