例年より少し早く、2019年2月11日(月)から、東京都内でもスギ花粉の飛散開始が確認され*1、街中でもいよいよマスク姿の人で溢れる時期になってきました。

 

これから気温も徐々に暖かくなってきて、スギ・ヒノキをはじめとする様々な花粉の勢いが増してくると推測されます。これからの季節は、花粉症のみなさまには非常につらい時期ですよね!

 

そんなつらい時期だからこそ、日々の花粉情報をしっかり把握し、すこしでも楽に乗り越えたいものです。

 

Doctors Meでは、花粉や花粉症にまつわる様々な情報を「2019年花粉症対策特集」としてまとめ、アレルギーを専門とする武井先生に解説していただきました。

 

最終更新:2019/2/23

 

 

花粉情報|スギ花粉、多くなる要因は?

スギ花粉を撒き散らすスギの雄花

 

スギは前年の夏に気温が高く、雨が少ない気候であるとよく育ち、翌春に飛散する花粉の量が多くなるといわれています。

 

また、前年の花粉飛散量が多いと翌年は減少し、少ないと翌年増加する傾向もあります。

 

 

花粉の飛散量が多いとどんな影響がある?

花粉の飛散量が多い年は、飛散開始からすぐ飛ぶ花粉の量が多くなるため、花粉症の症状が悪化しやすい傾向があります。

 

花粉への対策は、早めに行うのが望ましいでしょう。

  

 

花粉情報|花粉の飛散量速報!現在どのくらい飛んでいるの?

2019年の花粉の飛散量を速報値でまとめています。*2

 

花粉の飛散量(2月22日時点)

 

 

花粉情報|スギ花粉・ヒノキ花粉はいつまで飛ぶ?ピークはいつ?

花粉を撒き散らすヒノキの雄花

 

今年(2019年)のスギ花粉・ヒノキ花粉が飛散量のピークを迎えるのは、例年並みか少し早まると予測されています。*4

 

2019年のスギ花粉

一般的にはスギ花粉の飛散時期は以下のとおりです。*3

  

・東北地区

2月中旬〜4月末まで

(ピークは3月中旬〜3月下旬まで)

 

・関東地区

関東地区では花粉の飛散が長く、2月上旬〜6月上旬まで

(ピークは3月上旬〜4月上旬まで)

 

・関西地区

2月上旬〜4月中旬まで

(ピークは3月上旬〜3月中旬まで)

 

2019年のヒノキ花粉

ヒノキ花粉の一般的な飛散時期は以下のとおりです。*3

 

・東北地区

3月下旬〜5月上旬まで

(ピークは特になし)

 

・関東地区

2月上旬〜5月中旬まで

(ピークは4月上旬〜4月中旬まで)

 

・関西地区

3月中旬〜4月下旬まで

(ピークは4月上旬です)

 

 

花粉情報|スギ・ヒノキ以外にはどんな花粉がある?様々な花粉の飛散時期まとめ

おもな花粉の飛散時期カレンダー*3

 

スギやヒノキ以外にも、花粉症を起こす植物にはハンノキ、シラカバ、イネ科、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどがあります。

 

それぞれの植物について、花粉の飛散時期は以下のとおりです。*3

・ハンノキの花粉は関東では3月中旬〜4月中旬まで

・シラカバの花粉は北海道地域で4月下旬〜6月上旬まで

・イネ科の植物の花粉は関東では5月上旬〜6月中旬まで

・ブタクサの花粉は関東では8月下旬〜9月下旬まで

・ヨモギの花粉は、東北地方では9月上旬まで、関東では9月中旬まで

・カナムグラの花粉は関東では9月〜10月まで

 

 

花粉症対策|こんな症状も花粉症?意外な症状に注意

花粉の症状で熱っぽくなる女性

 

くしゃみ・鼻水・鼻づまりが花粉症の三大症状とされますが、目のかゆみ、涙、充血などの目の症状も一般的です。

 

これらの一般的な症状の他に、花粉症によって以下の症状が出ることもあります。

・のどのかゆみや痛み

・皮膚のかゆみ

・ボーっとする、熱っぽくなる

・痰のない空咳

・呼吸困難

・耳のかゆみ

・全身倦怠感

・頭重感

・眠気

 

また、シラカバやイネ科の花粉症の場合は、果物や野菜で口の中がかゆくなったり腫れたりする症状(口腔アレルギー症候群)が現れることもあります。

 

 

花粉症対策|花粉症の自分でできるケア方法は?

花粉症対策として掃除をする女性

 

食事と生活を改善する

アレルギーとは体の免疫の異常反応です。

 

小麦、糖質、質の悪い乳製品、添加物などの過剰な摂取や、不眠や精神的ストレス、運動過不足などは腸の細菌バランスを変化させて免疫系のバランスを崩す(リーキー・ガット症候群)ことが知られています。

 

なお、発酵食品は一般的には腸内環境を整えるのによいとされますが、ヒスタミンが多いため、花粉症の場合はかえって症状が強くなることもあります。ヒスタミンを産生しない善玉菌を使うのもよいでしょう。

 

外出時はできるだけ花粉を避ける

晴れて風が強い日は、昼前から15時ごろまでは外出しないか、マスク・ゴーグル・帽子などをつけるように心がけましょう。

 

他には、ツルツルして花粉が付きにくい素材の服を着るのがよいでしょう。特にマスクは鼻を保湿、保温してくれるので効果的です。

 

室内の花粉を減らす

窓を開けず空気清浄機を使用することや、掃除機をかける前に床や畳を拭き花粉を巻き上げないようにすることが大切です。

 

また、ソファーやカーテンや家具も掃除する、外出から戻ったときには家に入る前に服をふるう、すぐに手や顔を洗ったりうがいをしたりするなどの工夫も必要でしょう。

 

雑草を刈り取る

イネ科などの雑草の花粉は、原因となる草を刈り取ることで減らすことができます

 

目を冷やす

花粉症の目の症状が強いときは、冷たいおしぼりなどで目を冷やすと症状が改善します。

 

 

花粉症対策|花粉症は病院に行くべき?病院に行ったらどんな治療を受けられるの?

花粉の治療で医療機関に行く女性

 

以下のような場合は、医療機関を受診した方がよいと考えられます。

・他の病気の治療中

・本当に花粉症なのかどうか、はっきりしない

・黄色い鼻水が出ている

・吐き気や熱やだるさなど鼻や目以外の症状がある

・症状がひどくて長い

・市販薬で改善しない

・妊婦や授乳婦

・18歳未満

 

医療機関での治療

花粉症の症状を軽くする薬として抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤などの点鼻や内服薬があります。

 

・初期療法

花粉が飛散し始める前や、花粉症の症状が出る前から服薬を始めることで、症状の発症を遅らせ、花粉のピーク中も症状が軽くて済みます。

 

また、全体としては必要な薬の量を減らすこともできます。抗ヒスタミン剤やロイコトリエン拮抗薬を使います。

 

・導入療法

花粉症の症状が強くなってしまってから治療を始める場合は、ステロイド剤を点鼻することがあります。

 

・維持療法

初期療法や導入療法で、ある程度症状を抑えられた状態を保つための治療で、抗ヒスタミン剤やステロイドの点鼻薬を使います。

 

・免疫療法

花粉症の原因となっている抗原を少しずつ、投与量を増やしながら体に入れて、体の反応を弱めていく方法で、注射する場合や、舌の下から吸収させる方法があります。

 

治療には2〜3年間かかりますが、約70〜80%の人に有効で、症状を抑えるのではなく免疫反応という根本から治療を行います。特に最近は舌下免疫療法が保険適用となったこともあり、少しずつ広まっています。

 

 

最後に武井先生から一言

花粉症の方にとってはつらい時期になりました。まず、軽くても症状があるようなら、早めに医療機関を受診して症状を悪化させないように、早い段階からの治療をおすすめします。

 

また、花粉症の時期が終わる梅雨時期から、発症予防の舌下免疫治療もありますので、お近くの医療機関にご相談ください。

 

参考資料

*1 【報道発表資料】都内でスギ花粉の飛散開始_2019/2/13発表(東京都福祉保健局)

*2 環境省花粉観測システム:はなこさん(環境省)

*3 花粉症環境保健マニュアル(環境省)

*4 2019年 春の花粉飛散予測:第4報_2019/2/14発表(日本気象協会)