医師監修

筋無力症とは

重症筋無力症とは、筋肉への神経伝達に異常が生じる神経伝達障害で、筋力低下や疲労が出やすくなる病気です。筋肉疲労による症状悪化や、休息による症状改善が見られる場合もあります。発症箇所は部分的な場合(まぶたのみ)や全身に発症する場合など、個人差があります。

筋無力症の症状

筋無力症の症状はさまざまですが、約70%の人が目に変調が現れます。瞼がたれる眼瞼下垂や、物が二重に見える複視、左右の視点が合わない斜視などを発症します。眼の症状の日内変動(1日のうちで程度が変わる)が多く見られる為、筋力低下に伴い休息が必要となります。また、3歳以下の乳幼児期に発症しやすい時期があるので、弱視の原因として注意しなければなりません。
  
症状の進行と共に、口回り・鼻回りなどに症状が現れ、手・足・全身と症状が現れる場合や甲状腺機能亢進症などを合併する可能性もあります。進行する前にできるだけ早く検査する必要があります。

筋無力症の原因

筋無力症の原因は、交感神経・副交感神経の神経伝達物質アセチルコリン(ニコチン性アセチルコリン受容体)の受容体を、自己抗体が攻撃することであると考えられています。胸腺異常による自己免疫疾患が、筋無力症の諸症状を引き起こすとされています。
  
横紋筋の神経筋接合部にある受容体に抗体が合わさると、シナプス後膜の破壊や受容体の減少などの現象を招き、さまざまな障害が発生することがわかっています。また、骨格筋や外観金の横紋筋にも異常がみられ、全身に疲労感や倦怠感などが出やすくなる特徴もあります。これは神経の命令が、体中の筋肉へと伝わらなくなってしまうことが原因です。

筋無力症の治療法

筋無力症は発症を未然に防ぐことが困難であるため、早期発見と早期治療で症状の悪化を防ぐ必要があります。部分的な筋力低下や倦怠感などを、放置または無理を継続することで、重症筋無力症に進行する可能性があります。全身の筋力低下やクリーゼ(呼吸困難)を引き起こす可能性もあり、非常に危険です。
  
日内変動のある眼瞼下垂やその他変調に気付いたら、眼科や神経内科・胸部外科を受診し、診断を受け、適切な治療を行います。専門医による診断と処方、疲れや倦怠感が出た時は無理をせず十分な休息の確保を心掛けることが大切です。
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