眼窩腫瘍の症状

眼窩腫瘍は、発生した部位や、そのサイズにより症状は異なり、症状の進行は、良性であればゆっくりと、悪性であれば早い進行が多くみられます。自覚症状には、見える範囲が狭まる視野障害や見えづらくなる、二重に見えるなどの視力障害に加え、眼の腫れや痛み、頭痛、涙が多く出るなどがあります。
  
他覚症状としては、腫瘍が大きくなることで眼球が押し出されておこる、眼窩突出や位置がずれる眼球偏位(眼位異常)、のほか瞼が下がる眼瞼下垂に眼瞼の腫れがみられます。視機能に関する症状が出た場合には、早めの治療が必要です。手術の時期が遅れると、後遺症をもたらす場合や失明する危険性があります。

眼窩腫瘍の原因

眼窩腫瘍は眼窩に発生する腫瘍の総称であり、腫瘍が発生する本当の原因はまだ解明されていません。また、眼窩腫瘍にはさまざまな種類があり、子どもか大人かによっても腫瘍の種類は違います。
  
子どもの悪性腫瘍の場合は、白血病や横紋筋肉腫などに関連した転移性の病変である場合が多くあり、大人の悪性腫瘍は、扁平上皮がんやリンパ腫などがあげられます。良性腫瘍には、髄膜腫や粘液嚢胞、海綿状血管腫などがあり、悪性腫瘍と違い短期間での治療が可能です。
  
そのほか、眼窩に隣接する、副鼻腔や上顎骨に発生した腫瘍が、増殖し、眼窩内まで入り込む場合もあります。

眼窩腫瘍の治療法

眼窩腫瘍は、腫瘍が発生する本当の原因が解明されていません。そのため、腫瘍を完全に予防することは難しいのですが、悪性腫瘍の原因といわれる物質を避ける事は大切で、予防につながります。
  
まず、カビ類やお焦げの部分、塩辛いものを避け、お酒やたばこの摂取も控えます。また、身の回りを清潔にし、過度の日焼けを避け、運動や睡眠、バランスの良い食事をとることで自己の免疫力をあげることが効果的です。またよく笑うことでも、細胞を活性化させ免疫力を高められます。

炎症性の腫瘍の場合は薬物治療が可能ですが、それ以外の場合は手術療法を視野に入れて治療を行っていきます。