分娩後異常出血ぶんべんごいじょうしゅっけつ

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女性の病気と妊娠・出産
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医師監修

分娩後異常出血とは

分娩後異常出血は、分娩後に何らかの要因により異常出血してしまうことをいいます。弛緩出血や産道損傷、胎盤遺残や子宮破裂など様々な病態によって起こることがあります。深刻な出血が起こると、母体の命が脅かされることもあります。

分娩後異常出血の症状

分娩後異常出血の症状としては、5つの状態が挙げられます。

『弛緩出血』は、剥離した胎盤の面から出血した血が子宮内にたまり、子宮収縮と同時に大量に出血します。

『産道裂傷』は、胎児分娩直後から起こる持続的な、鮮紅色の出血がおこります。
『膣壁、会陰血腫』は分娩後しばらくしてから産道痛があらわれ、血腫の増大とともに痛みが増加します。周囲組織の圧迫により構文部に痛みが広がる場合もあります。

『子宮内反』は、胎盤娩出の時に急激な疼痛と持続性のある出血が診られます。疼痛は非常に強く、疼痛性のショック状態になる場合もあります。

『子宮破裂』は、帝王切開手術や子宮筋腫核手術の経験がある妊婦が通常分娩した後で、産道損傷に対する処置を取ったにも関わらず、持続的な出血状態が続きます。

分娩後異常出血の原因

分娩後異常出血の原因は、さまざまな要因が考えられ、場合によっては複数の要因が重なる場合もあります。血液疾患のような内科的な原因による異常出血の場合は注意が必要です。

分娩後出血発症までの時間が、24時間以内であれば、早期分娩後出血と分類され、それ以降の時間で6週までの場合は、晩期分娩後出血と分類されます。

早期分娩後出血は、弛緩出血や胎盤遺残、産道損傷、子宮内反、癒着胎盤、先天性凝固障害などが要因とされます。晩期分娩後出血は、感染、胎盤ポリープ、先天性凝固障害などの要因とされます。

要因部位による分類も可能で、子宮外の要因の場合は、血液学的疾患や、出血性素因、軟産道の血腫、軟産道裂傷などが要因とされます。

子宮内での要因による出血の場合は、弛緩出血、胎盤遺残、卵膜遺残、子宮内反、子宮破裂、羊水塞栓、産科DICなどが要因とされます。

分娩後異常出血の治療法

分娩後異常出血は、実際に出産を行った後に発症するものです。これといった予防方法はありません。

ただし、分娩の前に、あらかじめ血液検査を行い、血液の凝固能力検査を行っておくと、分娩後異常出血の要因のリスクの一部を回避することが可能です。

また、内診により産道裂傷や血腫の有無、子宮の状態をあらかじめ医師にチェックしてもらうことで安心して分娩を行うことができます。

万が一、分娩後異常出血を発症した場合は、出血性ショックなどを起こさないためにも医師に申し出て、必要に応じて輸血、血液療法を受ける必要があります。
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