男性乳がんの症状

男性乳がんは、小さなしこりで気付くことが多いです。しかし、乳房に膨らみをもつ女性化乳房や、乳頭に細菌が侵入して炎症を起こした状態と判別がつかずに、受診に至らず発見が遅れることもあります。

乳がんのしこりはコリコリと硬く、移動しにくいのが特徴です。女性のように自己診断に苦労することも少なく、仰向けで寝て触ると発見しやすいです。例えて言うと、座布団の綿の間にボタンが埋まっている感覚です。

しかし、しこりだけでなく乳管のなかを這って広がっていく場合もあります。乳房の表面に凹みがあったり、乳頭から血液混じりの分泌液があったりした場合は、男性乳がんの可能性があるため受診しましょう。

男性乳がんの原因

男性乳がんの原因は、明確にわかっていないことが多いです。考えられるリスク因子としては、以下が挙げられます。

エストロゲンが増える病気を持っている


肝臓やホルモンの病気、クラインフェルター症候群など、体内のエストロゲン量が増える病気を持っている場合は、男性乳がんになるリスクと考えられています。

家族歴がある


がんの発生には遺伝的要素も関係しています。女性近親者で乳がんになったことのある人が何人かいる場合は、注意が必要です。

男性乳がんの治療

女性の乳がんと同じように、乳房切除術や化学療法、放射線療法などを行います。

乳がんの予防

遺伝的要素で発生してしまうがんを食い止めることは難しいため、何より早期発見することが重要です。がんの進行度によって治療内容は変わりますし、予後にも影響します。

乳がんの人が近親者にいるのか家族歴をしっかり把握しておくだけで、できたしこりに対して男性乳がんの可能性を考えられ、早期発見に迅速な行動ができます。

また、病気全般に言えますが、遺伝的な要素は自分で回避できなくても、肥満や運動不足など、生活習慣や食生活は自分で改善できます。