医師監修

クリプトスポリジウム症とは

クリプトスポリジウム症とは、寄生虫によって引き起こされる感染症です。下痢、腹痛などが主な症状で、10個未満の寄生虫の感染でも発症することもあるほど感染力が強いのが特徴です。特に水中では長期間感染力が維持されることもあるため注意が必要です。塩素に対する抵抗性もあり、水道水による感染による集団感染も十分に起こりえます。

クリプトスポリジウム症の症状

クリプトスポリジウム症の潜伏期間は、3日から10日程度となっています。
  
慢性疾患などのない人であれば、小腸への感染に限られることがわかっています。主な症状としては、水様下痢や腹痛、倦怠感や食欲低下などで、場合によっては発熱を伴うこともあります。下痢の激しさは人によって様々で、一日数回から数十回に及ぶこともあります。症状は2週間から3週間程度続きますが、自然治癒してゆきます。
  
もし免疫不全の人が感染すると、重症・難治性・再発性・致死性下痢症を発症させ、重症化することがあります。免疫不全の人への感染は、小腸にとどまらず、胆嚢や胆管、呼吸器への感染も確認されています。重症化した際には、大量の水様便や失禁を伴い、死亡に至ることもあります。

クリプトスポリジウム症の原因

クリプトスポリジウム症の原因は、寄生性の原虫であるクリプトスポリジウム(cryptosporidium)による感ものです。このクリプトスポリジウムは直径5μmの腸管寄生原虫で、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、ネズミなどでの寄生原虫として知られてきたもので、人への感染は1976年に初めて確認されています。
  
放牧場や有機肥料などから水が汚染され、人への感染に至るケースや家畜から人への直接感染、人から人への感染など感染ルートは様々なルートがあります。
動物の糞尿などによって水道の水源が汚染された場合には、塩素に対する耐性があるために水道水を介した集団感染に至ることもあります。実際に過去の事例でも水道水を感染源とした集団感染が報告されています。

クリプトスポリジウム症の治療法

クリプトスポリジウム症の予防としては、こまめな手洗いを行うことです。石鹸を使用し、流水で十分に洗い流すことによって、手から食品などが汚染されることや経口での感染を防げます。
  
また家畜はもちろん、ペットに触れた際には、他の何かに触れる前に手を十分に洗うことが必要です。
畜産農家など動物と触れる機会が多い場合には、作業前に専用の作業服や靴を用意しておくこと、作業中は飲食などを行わないなどの対策をします。
作業着を来て作業場以外に、特に食品や飲料水のあるエリアに立ち入らないことも感染予防として重要となります。
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