類鼻疽の症状

類鼻疽の症状は、皮膚における急性の膿瘍などが挙げられます。一度発症するとそれに伴って発熱が出ることもあり、倦怠感とともに身体の機能が低下します。また、類鼻疽は症状が進行すると敗血症を引き起こすため、この病気が発症したときには早期の対応が必要になります。肺に対する急性感染が出た場合には、風邪の症状によく似た気管支炎から重度の肺炎まで様々な病状を発現させることがあります。

類鼻疽の特徴は、基本的に健康的な人間に対して病気が発症しにくい点です。発症した患者の多くは二次的にこの病気を発症させており、多くは糖尿病や腎不全などと言った基礎疾患を有していることに大きな特徴があります。潜伏期も数日から数年と非常に幅があるため、進行に関しては慎重に判断する必要があります。

類鼻疽の原因

類鼻疽の原因は、何らかの形で類鼻疽菌を身体に取り込んでしまうことです。基本的に、人間以外の動物が感染する病気であるため、それらの病気を持っている動物に近づかなければ、かなりの確率で原因を排除することが出来ます。

また、この菌そのものは熱帯地域の水や土壌の中に潜んでいる細菌であるため、海外に行ってそのような地域で活動しない限りは原因となる菌を身体に取り入れることはありません。国内ではそのような地域はないため、東南アジアなど熱帯地域に行くときには警戒が必要になります。

牛や豚は食用として用いられることがありますが、食用として用いられるものは加熱されていない場合は体内から感染する可能性もあるため、その点にも注意が必要です。

類鼻疽の治療法

類鼻疽の予防は、類鼻疽菌のある地域に自ら行かないことです。感染源がはっきりとしているため、菌そのものが存在する地域に行かなければ感染することはありません。

また、本来は人間に感染する病気ではないため、食用や感染している動物に直接接触するような機会を断てばこの病気に対する予防はほぼ完璧となるため、予防は比較的簡単です。特に国内では確立した感染経路が存在しないため、海外へ出る機会がないのならば一生感染することがない病気です。

感染した場合には、症状によってそれぞれの抗菌薬を利用した治療が行われるため、感染する可能性のある地域に出向いたことを医師に告げる必要があります。