腸結核の症状

腸結核は、初期では症状が何もみられないことが少なくありません。症状がある場合は、慢性的な腹痛や下痢がみられ、食欲不振や発熱、体重の減少などを起こします。
  
なかには、下痢と便秘を繰り返す人もいます。さらに、腸結核が進行していくと、腫瘍の部分から出血を起こし、血便や粘血便がみられることがあります。また、便秘になりお腹にガスがたまって膨満感を抱き、腸閉塞にまで発展してしまうこともあります。
  
個人ではすぐには判断がつきにくいので、気になる症状があるときは早めに医師に診てもらうことが大切です。また、肺結核を伴って起こしている場合は、肺結核の症状として、痰などの症状がみられる場合があります。

腸結核の原因

腸結核の原因は、結核菌を飲み込むことが要因となっている場合が多いです。
  
特に肺結核の人は、結核菌のいる痰を飲み込んでしまうことで、腸結核になる人もいます。小腸の腸液では結核菌を完全には殺菌できないのです。また、ほかの臓器が結核に感染している場合、そこから血液やリンパ液に乗って結核菌が入り込む場合もあります。
  
肺結核など他の臓器が結核に感染していなくても発症する場合があります。これを原発性腸結核といいます。結核は多くの人が感染している病気です。特に抵抗力が弱っている人や高齢者、腎不全、糖尿病などの疾患にかかっている人は発症しやすいので注意が必要です。

腸結核の治療法

腸結核は早期の発見が大切です。気になる症状がある場合は早めに医療機関で見てもらうようにします。
  
腸結核だけの場合は他人への感染の心配はありません。しかし、ほうっておくと腸閉塞を引き起こし、手術が必要になる場合があるので注意が必要です。また、現在肺結核などを患っている人は、痰を飲み込まないようにし、気になる症状がある場合はすぐに医師に相談をします。
   
腸結核になった場合は、症状がなくても完治するまでは医師の指示に従い治療を必ず継続するようにします。