胆嚢がんの症状

胆嚢がんは、初期の段階では無症状です。そのため、自分では気付くことは難しいですが、健康診断などを受けた際に、腹部超音波検査で見つかることがあります。
  
進行してくると自覚症状が出始め、発熱、腹痛、黄疸などが起こります。黄疸になると、尿が茶色くなる、便が白くなる、皮膚や目が黄色っぽくなる、身体が痒くなるなどの症状がでてきます。

胆石症を合併することも多いので、吐き気や嘔吐、右季肋部痛、背中や腰の痛み、肩こりなど、胆石症の症状が出ることで、胆嚢がんが見つかることもあります。

胆嚢がんの原因

胆嚢がんは、60代に多いことから、原因の一つは加齢にあると考えられます。また、胆石や膵胆管合流異常なども原因となると考えられています。

胆石は胆嚢がんの50%から60%くらいの人に合併しますが、胆石がある方で胆嚢がんが発生するのは1-5%と言われています。胆石により胆汁の成分が変化したり、慢性的な炎症が起こることが原因かもしれないと考えられています。

一方、膵胆管合流異常症は、胆管と膵管の合流部分に先天的異常があるもので、膵液が胆嚢に逆流してしまうことがあります。このことが、胆嚢への刺激となり、がん化に関係してるのではないかと言われています。

胆嚢がんの治療法

胆嚢がんは初期には症状に乏しいため、定期的に健診などでチェックされることが重要です。
特に胆石や膵胆管合流異常のある方は、予防のためにも定期的な検査を受けましょう。

胆嚢がんの治療は、基本的には手術になります。進行度により胆嚢だけでなく、肝臓の一部やリンパ節の摘出も必要となることがあります。

転移がある場合などには、手術が不可能と判断されることもあります。また、転移がなくても進行度によっては大手術となるため、高齢の方などでは、身体が手術に耐えられないと判断されることもあるので、全ての人が手術を受けられるとは限りません。
  
手術以外の治療法としては、抗がん剤や放射線による治療があります。抗がん剤は手術ができた場合でも、術後に再発予防のために行われることがあります。
手術困難な場合には抗がん剤や放射腺治療を組み合わせ治療を行いますが、高い効果が期待できない場合もあります。