ショイエルマン病の症状

ショイエルマン病の症状には、猫背の姿勢になることが挙げられます。また、脊椎が硬くなってしまうため、お辞儀や反り返りなどの動作が行いにくくなり、無理に行うと痛みや疲れを伴うことがあります。
場合によっては、体幹と四肢のバランスが悪くなり、正常な胸椎後弯がびまん性か、限局性になることがあります。
  
ただし、脊柱を曲げた時に感じる痛みには個人差があり、あまり痛いと感じることが無い場合もあり、その場合はレントゲン写真などを撮影する健康診断で見つかる場合があります。このような軽度な症状の場合は、負荷をかけている体重を減らし、負荷のかかる活動を避けることで、症状の悪化を防ぐことができます。また、就寝時に硬いベッドを使用するなどの治療方法もあります。

ショイエルマン病の原因

ショイエルマン病の原因は、かつては脊椎の成長軟骨部の血流障害と考えられていて、骨端症の一つと考えられていました。
しかし、現在の研究では、遺伝的要素に力学的要因が関与して変形を起こしている可能性が高いと考えられるようになり始めました。
  
このような原因にて、脊柱を構成する背骨の前方部の前がつぶれたような形に変形し、脊椎の間にあるクッション的な役割をする椎間板が変形して成長を終了してしまうことにより、背中が丸くなってしまいます。
  
発症しやすい時期は、13歳から17歳の思春期の時期で、どちらかというと女子よりも男子に多い傾向があります。胸椎や胸椎と腰椎部の移行部に症状がみられる症例も多く報告されています。

ショイエルマン病の治療法

ショイエルマン病の発症原因が現在のところ不明であり、決定的な予防方法はありません。
遺伝的要素が強いようであれば、回避は困難ですが、脊椎の血流障害などが原因であれば、常日頃の姿勢をよくすることが予防策となります。
また、脊柱への負担を減らすために体重を減らすことや、脊柱に負荷のかかる運動を避けることなども挙げることができます。
  
ショイエルマン病の疑いがある場合は、脊柱矯正用ブリッジを装着したり、就寝時に硬いベッドを使用したりすることも効果があり、脊柱の湾曲の悪化を予防する効果を得ることができます。