筋強直性ジストロフィー症の症状

筋強直性ジストロフィー症により起こる症状としては、先天的なタイプである場合には、呼吸困難や筋肉の低緊張などが生じます。筋力低下の度合いが強く、知能の低下も症状としてあります。
一方で成人型の筋強直性ジストロフィー症の場合には、指を急激に開くことができないなどの病状が、まずは起こります。その他にも、手足の末端近くに位置している筋肉の低下や萎縮などの病状が生じてきます。加えてこの病気が原因となって喉周辺の筋力が低下した場合には、誤飲やあるいは鼻声といった喉に起因する問題が現れます。その後には、人体の各種の臓器に障害が生じ、心伝導障害やあるいは知能低下といったような体全体に渡る病状が顕著になってきます。
小児では筋力低下,呼吸・哺乳障害がみられます。

筋強直性ジストロフィー症の原因

筋強直性ジストロフィー症が起きる原因としては、遺伝子の異常が挙げられます。19番目の染色体の一部の塩基配列が以上に伸張されることにより、この病気が引き起こされます。通常と比べてはるかに配列部分の繰り返しが多くなる場合にこの病気にかかります。また傾向としては、染色体の異常部分の伸張が多いほど、筋強直性ジストロフィー症による症状も早期に現れる傾向にあり、また病状も重症であることが多いです。
この病気は遺伝する傾向があり、成人型の筋強直性ジストロフィー症を持つのが母親の場合の方がより重い症状を持つ子供が生まれる可能性は高くなります。しかし、この病気の全容はまだ判明しておらず、今後の研究によって原因が究明されることが必要です。

筋強直性ジストロフィー症の治療法

筋強直性ジストロフィー症の予防方法には、具体的な即効性ある対処方法はありません。遺伝子異常に起因する病気であるため、根本的な予防方法は見つかっていません。このことから、遺伝子異常による筋強直性ジストロフィー症にかかった場合に、引き起こされる病状に対して、それぞれに対処療法を行う必要があります。
筋力の低下に対する処置は必要なく、その他の各種の体の疾患に対して、病状の改善を図るための各種の治療を行う事が求められます。また、筋力の低下で嚥下障害がある場合には、栄養補給のための対処を行うという事が必要です。