腸脛靭帯炎の症状

腸脛靭帯炎の主な症状は、膝の外側部分に感じる痛みです。初期の段階においては、その症状は膝を休ませることで回復することが多くあり、見逃してしまうこともままあります。
  
その後、徐々に進行して行くにしたがって、痛みが強く出るようになって行きます。悪化にともなって屈伸や膝を伸ばすと痛む、少し走ると強い痛みを感じる、などといった症状を現すようになり、より重篤な状態になると、階段の昇り降りや通常の歩行などにも問題をきたすようになるため、注意が必要です。
  
また、初期の段階においても、膝を押すと痛みを感じることが特徴となるので、これを見逃さないことが必要とされます。

腸脛靭帯炎の原因

腸脛靭帯炎の主な原因は、足や膝に負担を掛け続けることです。
  
オーバーユース症候群の一つとして数えられることが常とされ、マラソンをたしなむ人にとっては、固いアスファルトや登り坂・下り坂を走行することなどがリスクとして捉えられます。また、走行時に足を地面に着ける際の姿勢が悪いことでも発症リスクが高まるため、注意が必要です。
  
このほかの要因としては、O脚など姿勢のゆがみ、靴の底がすり減った状態で歩行すること、足を地面に着けたときに衝撃をダイレクトに受けてしまうような、靴底の薄い靴の装着などもあり、注意が必要です。

腸脛靭帯炎の治療法

腸脛靭帯炎を予防するためには、足・膝を酷使しないことが大切です。足を多く使ったときには、しっかりと休養を取ることが推奨されます。また、姿勢のゆがみが原因と推察される場合においては、該当の箇所を矯正することも腸脛靭帯炎の予防として有効です。
  
マラソンなど足をよく使うスポーツを恒常的に行う場合には、ストレッチ身体を柔軟に保ち、過剰な運動をしないことが求められます。足底装具を取り入れることも効果的であるとみられています。