合指症の症状

合指症は6週~8週の胎児期に発症します。合指症は2つの症状に大別され、骨性合指と皮膚性合指があります。骨性合指は骨同士がくっついており、独立した指の動きが困難です。爪がくっついている場合には骨性合指の可能性が高く、ほかの疾患が原因となっているケースもあります。
  
皮膚性合指は、骨は独立していながら、皮膚だけがつながっている状態を指します。指全体がくっついているケースと、指先だけは分離しているケースがあります。通常は中指から薬指にかけて癒合していることが多く、3本以上がくっついている多合指と呼ばれる症状もあります。

合指症の原因

合指症は、胎児期の発生異常が原因と考えられ、本来分離するはずの組織が何らかの理由で分離しなかったことによる病気です。指が正常に形成されない原因は、遺伝的なものや妊娠時の喫煙などがあると考えられていますが、原因不明の場合も多い病気です。
  
合指症は単独で発症する場合と、先天奇形症候群の一部として発症する場合とがあります。そのため他疾患との合併症も疑う必要がある病気です。先天性奇形症候群の原因は、染色体異常や遺伝子疾患が考えられる一方で、遺伝子異常がなくても、胎児発生の過程で外的障害を受けて発症するケースもあります。

合指症の治療法

合指症は先天性の疾患であり、原因も複数の可能性が存在するため決定的な予防法はありません。しかし、妊娠中の喫煙に起因する場合もあるとされているので、妊娠が分かったらすぐにタバコをやめることが予防につながります。
  
合指症は、出生時に容易に診断できる病気です。まれに胎児期のエコー検査でも発見できる場合があります。合指症と診断されたら、小児整形外科で診察を受けます。まずはX線撮影により、指骨の状態を確認します。骨性合指か皮膚性合指かにより、手術の方法や時期が異なります。なので、専門医で適切な診断を受けることが必要です。