分娩麻痺ぶんべんまひ

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医師監修

分娩麻痺とは

分娩麻痺とは、分娩時の産道での損傷により生じる麻痺を言い、腕の神経が損傷を受ける腕神経叢麻痺を指すことが一般的です。分娩麻痺によって、新生児の時期から腕や肘、指などが麻痺し、動かせない状態となります。

分娩麻痺の症状

分娩麻痺には、神経が損傷を受けた場所や麻痺の症状によって、上位型麻痺と下位型麻痺、全型麻痺に分類されています。症状は個人差もあり、様々です。

上位型麻痺では、肩や肘を曲げたりまわしたりができなくなり、腕がだらりとした状態になることが多いですが、指は動き、手を反らすことができるケースもあります。

下位型麻痺は、指を動かすことができず、肩や肘は動くケースですがまれです。

全型麻痺は、肩や肘、指を動かずことができなくなることが多いです。中には横隔膜も麻痺するケースも見られます。横隔膜の麻痺を伴うと、呼吸困難を引き起し、チアノーゼが生じることもあります。

分娩麻痺の原因

分娩麻痺は、分娩時に産道を通る際に、頸部が過度に引き伸ばされ、頸部とつながる腕神経叢に損傷することによって起こります。頸部にかかる力の強さによって、神経が引き伸ばされる程度から神経が断絶してしまう症例まで、損傷の程度は異なります。

主に、4000kg以上の巨大児に多く見られ、肩幅が頭よりも大きい場合には、産道で引っかかってしまうため、牽引が行われますが、過度な力が加わってしまうと、分娩麻痺を引き起こします。骨盤位分娩でも、頭よりも先に肩が産道を通るため、腕の神経が引き伸ばされやすく、分娩麻痺が起こることがあります。子宮内に圧力がかかることも、分娩麻痺の原因の一つです。

分娩麻痺の治療法

分娩麻痺は、巨大児で牽引を必要とする場合や骨盤位分娩の場合には、帝王切開によって予防できることもあります。しかし、帝王切開でも牽引を行うこともあり、帝王切開自体もリスクも伴います。

分娩麻痺は、多くの場合にはリハビリテーションによって回復します。神経が完全に断絶していると、神経の回復には、生後3~6カ月で手術による神経の修復が必要です。幼児期までは、継続してリハビリテーションを受ける必要があり、麻痺の状態によっては、学童期に再び手術が行われます。
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