症状

毛舌は白色も黒色も良性の症状で、外見上はひどくみえますが重症ではありません。舌乳頭の肥大や増加によって引き起こされるもので、舌に毛が生えたり、こけが生えたように見えます。黒色の場合には乳頭が長くなり、舌の上側が黒または茶色に変色したりします。
舌炎や地図状舌を伴う場合がありますが、基本的には自覚症状はなく痛みなどもありません。地図状舌とは舌の表面に白いふちどりのある赤い斑点が生じることですが、原因不明で有効な治療方法はなく自然治癒にまかせることになります。
他の部位の治療による投薬が原因で起こることのほうが多く、毛舌自体は舌ブラシでケアするかのどあめなどを舐めることによって対処することができます。

原因

毛舌の原因としては口腔内を不潔にしておいたり、抗菌薬やステロイド剤の投与、トローチ、軟膏などを利用したために起こることが多くあります。
喫煙や放射線照射などの化学物質による刺激によっても起こりえます。
また舌粘膜の神経障害や慢性の胃腸障害、糖尿病などによって引き起こされる場合もあります。
糸状の乳頭が伸びた状態は通常は白く見え、その量や食べ物の内容などによって黄色やグレー、茶色、黒へと変化することになります。唾液の分泌量が低下し、口から唾液が蒸発してしまうことも原因となっています。全身の疾患が原因の場合は、放っておくと疾患が悪化してしまうことになるので症状がなくても歯科や口腔外科の診察を受けておくことが大切になります。

治療法

たばこやコーヒー、ワインなどの食べ物を食べるときには舌も舌ブラシでブラッシングしたり、うがいを頻繁にすることで口腔内を清潔にしておくことが予防になります。うがいをするときにうがい専用消毒薬を併用するのも効果的です。
放っておいても1週程度で回復しますが、再発するようならクリニックの受診をおすすめします。
発熱や特定の病気の治療のために抗生物質を利用したり、口内洗浄液を利用しすぎたりすることで舌の表面に毛が現れてくることがあり、やはり毛舌の原因となります。この場合には病気を根本的に治療して治癒させることのほうが優先されます。