ギラン・バレー症候群の症状

ギラン・バレー症候群は、初期では風邪のような症状があります。喉が赤く腫れる扁桃炎や急性結膜炎、急性胃腸炎などの症状が現れるのです。微熱や喉の痛さを伴う場合もあります。発症する人の約3分の2の割合で見られる症状です。
その後、四肢のしびれから始まり1~3週間で、運動神経の障害が現れてきます。下半身に力が入らなくなり、次第に上半身に麻痺症状が広がっていきます。主に、筋肉を動かす運動神経に障害を引き起こす病気です。
症状が進むと、呼吸筋にも障害を起こし、呼吸困難になるケースあります。さらに、顔面神経麻痺などの脳神経症状が見られることも。症状が進行することで、命の危険もある病気なので注意が必要です。

ギラン・バレー症候群の原因

ギラン・バレー症候群の原因との因果関係が分かっているのは以下の5つです。
・サイトメガロウイルス
・EBウイルス
・HIV
・カンピロバクター
・ヘモフィルスインフルエンザ菌
これらを先行感染し、ギラン・バレー症候群を発症するケースが考えられます。
ワクチン接種でも発症する例が報告されています。ギラン・バレー症候群は、人間が本来備えている免疫防御システムの異常により発症すると考えられます。発症後、3週間くらいまでがピークで、その後徐々に回復していきます。
しかし、稀に運動障害などの後遺症をもたらすこともあります。呼吸器障害や自律神経障害などで亡くなる方もいます。

ギラン・バレー症候群の治療法

ギラン・バレー症候群は、はっきりとした原因が解明されていないため、有効的な予防策はありません。
発症後の再発を防ぐためには、専門医の適切な診断と治療が必要です。治療法に関しても研究が進められており、今後の成果が期待されています。
運動神経の障害を、できるだけ和らげるためのリハビリが効果的です。また、血漿交換療法や免疫グロブリン大量療法は、症状の改善に効果を現しています。必要時は人工呼吸器も用います。
症状のピークを越えると、快方に向かうことも多いので、神経内科などの専門医で治療を継続的に行うことが最優先となります。