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先程、外で走っていて思い切り道路でこけてしまいました。腕からこけてしまったために...

医師への相談

相談者26歳/男性
先程、外で走っていて思い切り道路でこけてしまいました。腕からこけてしまったために肘あたりの広範囲がすり傷で血まみれになっています。一応流水で汚れは落としたのですが、ヒリヒリして痛いです。
以前、キズにラップをまくと良いみたいなことを聞いたんですが、どのように巻くといいのでしょうか?巻くときの注意や、コツを教えて下さい。
医師からの回答
こんにちは。

ご相談拝見いたしました。
ご回答いたしますので、少々お待ちください。
医師からの回答
傷をラップに巻く、いわゆる浸潤療法と呼ばれる治療は、従来のガーゼを用いた治療より早く治るとされ、広まっています。しかし、どんな傷でも大丈夫ということは全くありません。ラップは密閉効果がありますので、ばい菌を密閉して増やしてしまうことになることもあるのです。
深い傷(とくに刺し傷)や動物に噛まれた傷の場合は、破傷風や嫌気性菌などの創感染の可能性があるのでラップ療法は避けるべきです。傷口の断面がギザギザにささくれていたり、大きな傷の場合、洗浄が十分に行えないため、そのままラップ等で密封してしまうと、嫌気性菌という空気が無いところで繁殖する菌が増殖して、体中を菌が回って
状況により命に関わるような大変なことになる場合もあります。
ラップで巻く、ということのイメージですが、十分に傷を洗った後、傷を浸潤に保つためワセリンを塗り、ラップを当てて両端を医療用のテープで止める(場合により包帯をその上から巻いて固定する)という感じです。同様の効果を持つものとして、ドラッグストアなんかで「キズパワーパッド」として様々なものも売られています。こちらの方が簡便です。ラップも巻きっぱなしではなく、毎日交換(浸出液が多いときは1日2−3回交換)するとされています。
一応流水で傷をきれいにされたとのことですが、ささくれ立った傷は、傷の間に砂が入り込んでいることが多く、「一応」では、なかなか洗い切れていないことが多いです。私達が外来で診療する場合も本当に大量の水で洗います。単に「ラップを巻けば良い」というものではないことをご理解いただきたいと思います。
大変恐縮ですが、「生兵法はけがのもと」にならないように、ご心配な事が少しでもあればなおのこと、うみが出る場合はもちろん、傷をお医者さんに見せることをお勧めいたします。
相談者26歳/男性
大変詳細な説明ありがとうございました!
最初から素人判断で行うのは良くなさそうですね。
早めに病院へ行ってみようと思います。