医師監修

細菌性肺炎とは

細菌性肺炎とは、肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、クレブシエラ菌などの細菌が気道を通って肺に侵入し、肺が急性炎症を起こす病気のことです。その多くが肺胞性肺炎と言われており、医療機関で外来受診をすると一般的に「肺炎」と診断されます。肺炎は抵抗力の少ない高齢者がかかると死亡率が高いことでも知られています。

細菌性肺炎の症状

細菌性肺炎の症状は、38度以上の高熱、激しい咳、黄色または緑色の膿性の痰、倦怠感や胸の痛み、食欲低下などです。
  
身体所見では呼吸数の増加や、頻脈などが見られます。これが重症になると呼吸困難、顔や唇などが紫色になるチアノーゼ、意識障害などが見られるようになります。検査所見では血液検査では白血球数の増加、CRP陽性、胸部X線やCTの画像に異常陰影が現れます。
  
特に高齢者が重症化する場合が多く、食欲不振による脱水症状などにも注意する必要があります。また高齢者やステロイド服用者では高熱を伴わないこともあるため、元気がない、食欲不振の時は細菌性肺炎を疑う必要があります。

細菌性肺炎の原因

細菌性肺炎の原因は喉や口、鼻の奥などにいる、肺炎球菌やインフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、クレブシエラ菌などの「一般細菌」が一般的であり、その他にもA群溶血性連鎖球菌、レジオネラ菌、肺炎桿菌などがあります。
  
元々人間には喉に入ってくる病原菌を除去する力が備わっていますが、ストレスで免疫力が下がっていたり、喫煙などで気道に障害がある場合には、その力よりも病原菌が勝ってしまうので肺炎を起こしやすく、重症化しやすい傾向があります。また高齢者は免疫力の低下などから細菌性肺炎にかかりやすいとされています。
  
細菌性肺炎には大きく分けて2つの種類があり、一般的な市中肺炎と院内肺炎とがあります。それによっても起炎菌の種類が違うので注意が必要です。市中肺炎の場合は肺炎球菌とインフルエンザ菌、院内肺炎の場合はクレブシエラ菌や緑膿菌が起炎菌として重要となっています。

細菌性肺炎の治療法

細菌性肺炎の予防は、手洗い、うがいの励行です。肺炎球菌やインフルエンザ菌の場合はワクチンがあるので、これを接種することで重症化を防ぐことができます。また禁煙をすることも重要な予防であると言われています。
  
治療方法は軽症で外来に通院することができれば抗生物質や咳止め、解熱剤などの内服で、あとは家で安静にし、水分補給などをすれば1~2週間で改善します。しかし、中等症や重症の場合は入院が必要になります。持病があり、ある程度進行してから受診した場合には重症化しやすく、命に関わる危険があるので注意が必要です。
  
また細菌性肺炎は原因菌の種類によって治療薬が異なるため、喀痰検査などで原因菌の鑑別をすることも重要なポイントとなります。
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