放射線肺炎の症状

放射線肺炎は放射線を照射した後すぐに現れず、1~3か月経ってから症状が出る場合が多く見られます。ほとんどのケースでは、6か月以内に症状が現れるのが特徴です。

放射線肺炎の早期においては、無症状の場合が多く、徐々に発熱や咳、呼吸の乱れ、息切れ、呼吸困難などが出てきます。人によっては、症状が出ないまま自然治癒する場合もあります。

しかし、肺に病気を持っていたり、放射線の照射範囲が広かったりする場合には、症状が急速に進行したり重症化したりする可能性もあります。発熱や咳が続く場合は、医師の診察が必要です。

放射線肺炎の原因

ガン治療において、がん細胞に放射線の照射によりがん細胞にダメージを与える治療方法があります。しかしこの場合、がん細胞だけでなくその周囲にある正常な細胞にも放射線があたり、正常細胞もダメージを受けてしまいます。

その結果、細胞内に活性酸素が増殖することで放射線肺炎が起こります。肺に当たる放射線量が40~50Gyを超えると、放射線肺炎が起こりやすくなります。過去にも同じ部位に放射線の照射を行っていた場合にも、放射線肺炎の発症率はさらに高まります。

また、ガンの化学療法薬を同時に服用していると、放射線肺炎を発症する可能性が高くなることが分かっています。

放射線肺炎の治療法

放射線肺炎を予防するためには、体力をつけて免疫力の低下を防ぐことが重要です。免疫力がしっかり保たれていると、発症しても症状が出なかったり軽症ですんだりします。免疫力を下げないためには、規則正しい生活を送ることが重要で、添加物や農薬をなるべく摂取しない食生活が理想的です。

体が冷えていると免疫力の低下につながるため、体が冷えないように心がけることも大切です。半身浴をしたり、下着を工夫したりする他、しょうがやネギなどの薬味、味噌やしょうゆなど体を温める食材の活用も手軽に取り入れやすい方法です。