急性細気管支炎の症状

急性細気管支炎では、深い咳の回数の増加と呼吸数の増加があらわれるようになります。
呼吸困難と、ヒューヒューという喘息のような呼吸音が聞かれるようになり、呼気の延長、呼吸補助筋を使った呼吸である陥没呼吸をするようになります。
  
聴診器による診断を行うと、喘鳴や水泡音が認められ、皮膚や粘膜が青紫色になるようなチアノーゼの症状も認められるようになります。おおよその症状は、喘息発作によく似ています。胸部のレントゲン撮影を行うと、過膨張の状態が認められ、CTスキャン撮影をすると、過膨張の所見とともに、小葉中心性といわれる粒状の陰影が特徴的にみられることがあります。
また、場合によっては、発熱を伴う場合もあります。

急性細気管支炎の原因

急性細気管支炎の原因は、ほとんどの場合がウイルス感染で、RSウイルスの感染による発症が70%から90%を占め、最も多いといわれています。また、稀に他のウイルスで発症する場合も報告されていて、その場合、パラインフルエンザ、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、ニューモウイルスなどが考えられます。これらのウイルスは、冬場に流行することが多く、12月から3月までの季節に発症することが多いです。
  
また、あまり一般的ではありませんが、ごくまれに原因となるウイルスとしては、ライノウイルスや、エンテロウイルス、麻疹ウイルス、マイコプラズマーニューモニエが原因になる場合もあります。
これらのウイルスは、上気道から中気管支、小気管支、細気管支へと広がり、炎症を引き起こします。

急性細気管支炎の治療法

急性細気管支炎の予防は、ウイルス感染を避けることですが、乳幼児の場合は困難なものです。
よって、周囲の大人が気を使う必要があり、手洗い・うがいを必ず行うことなどが重要です。風邪を引いた場合は乳幼児に近づかないこと、また、喫煙者が家族にいると重篤な症状になりやすいため、家庭内での喫煙を行わないことなどが重要になります。
  
乳幼児を人ごみに連れて行かないことや、保育園などで急性細気管支炎が発症したら、休園させるなどの配慮も重要になります。
また、未熟児で出産したり、慢性肺疾患を持っている場合などはシナジスなどで予防することもあります。