先天性表皮水疱症せんてんせいひょうひすいほうしょう

カテゴリ
皮膚の病気
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医師監修

先天性表皮水疱症とは

先天性表皮水疱症とは、表皮や真皮上層、粘膜に水疱やびらんが発生した状態です。遺伝性の疾患で、日常生活の中で受ける弱い外力でも水疱やびらんが容易に形成されてしまいます。重症化すると、日常生活に支障が出ます。

先天性表皮水疱症の症状

先天性表皮水疱症は、機械的刺激を受けやすい手や足、肘、膝などの部位や、衣類によって擦れやすい部位に、生後間もなく大小の水疱が形成されます。健常な皮膚が摩擦を受けて水疱を形成することもあります。気温が上がる夏季や温熱などの環境で増悪傾向がみられます。成長とともに症状は軽快に向かっていくので、予後は良好なことが多いです。
 
遺伝形式と水疱の初発場所によって3つに分類できます。どのタイプも、軽い刺激で水疱を形成します。また乳児及び幼児に特有の疾患で、摩擦を受けやすい場所に水疱ができるという点が共通しています。
皮膚症状が強いと蛋白漏出などを起こし、重篤な状態になることもあります。

先天性表皮水疱症の原因

先天性表皮水疱症の原因は、3つのタイプごとに異なります。
  
単純型表皮水疱症は、表皮の真皮側にある基底細胞の融解が原因です。細胞の骨格を基底細胞の底面にくっつける機能をもつヘミデスモゾームに異常が起こります。
  
接合部型包皮水疱症は、表皮と真皮を境界する基底膜から表皮が剥がれることが原因です。表皮がはがれた場所には水疱が発生します。
  
栄養障害型表皮水疱症は、基底膜と真皮をつなぐ機能をもつ線維束を構成している、コラーゲンが異常を起こすことが原因です。異常によって基底膜と真皮の結合に障害が生じ、水疱が形成されます。

どのタイプも遺伝性があります。

先天性表皮水疱症の治療法

先天性表皮水疱症の治療は、水疱を壊さないよう気を付けながら内用液を吸引し、抗生物質が入った軟膏を貼り付けます。かゆみがある場合には、かゆみ止めを使うこともあります。
  
指趾間に癒着の可能性がある場合は、予防のためにガーゼを挟みます。栄養不良を起こすこともあり、経鼻や点滴で栄養を補給していきます。遺伝子治療は行われておらず、対症療法が主です。重症の場合には、表皮移植を行うため、専門施設でのみ治療が可能です。
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