紅斑こうはん

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皮膚の病気
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医師監修

紅斑とは

紅斑とは、毛細血管の拡張などを原因とし、皮膚表面が発赤する状態のことをいいます。紅斑は、圧迫すると消えるのが特徴です。皮膚に熱をもつことはないですが、動脈の拡張などの合併があれば皮膚温度は上がります。似たような症状には、紫斑や色素沈着がありますが、判別する際には圧迫を行います。紫斑や色素沈着では、圧迫しても消失しないのが特徴です。

紅斑の症状

紅斑には種類があります。結節性紅斑、伝染性紅斑、多形滲出性紅斑など多くの病名があります。結節性紅斑では、両側下腿などに症状がみられ、大きさはえんどう豆大から小鶏卵大の結節(直径1cm以上の充実性の突起)になります。表皮境界が不鮮明で、色は淡紅色や鮮紅色をしており、圧痛があります。発熱や関節痛のあとに症状が現れます。発症年齢は、20〜30歳の女性に多く見られ、好発時期は、春秋が多いです。

伝染性紅斑は、別名りんご病です。発疹を伴う感染症です。
症状は、セキやクシャミで感染し、頬や腕、足などが赤くなります。頭痛や関節痛の症状が現れる事もあります。特徴としては、両頬に現れ、鼻を対象的に蝶が羽を広げているような紅斑が現れます。そのほか四肢、肩、臀部にも出現します。紅斑の出現するタイミングは、微熱とともに現れ、10日ぐらい続きます。

多型滲出性紅斑は、親指の頭くらいの大きさの円形をしたターゲット状の紅斑が多発する病気です。ヘルペスウイルス、アデノウイルスやマイコプラズマに感染時に出現します。紅斑の上に水泡やびらんを伴うものもあります。タイプは2つあり、1つ目は、手の甲から肘、足の甲から膝にかけて紅斑が現れ、軽いかゆみがあります。2つ目は、全身の皮膚の広い範囲に紅斑が現れる重症なタイプです。発熱を伴う場合もあります。

紅斑の原因

紅斑の原因については、約30〜50%が不明です。原因としてあげられるものは、感染症やニキビ、アレルギー、マッサージ、電気的処理、日焼け、運動、皮膚の放射線症候群、毛の引き抜きやワックス処理などがあります。これらによって、毛細血管が拡張を起こし、結果、発赤を起こします。中でも紅斑電離放射線療法の副作用は有名です。

結節性紅斑の場合、細菌やウイルス、真菌などの感染症や基礎疾患(ベーチェット病、結核、サルコイドーシス、クローン病など)、内臓悪性腫瘍、薬剤によるものがあげられます。薬剤によるものとしては、サルファ系抗菌薬や経口避妊薬が代表的です。伝染性紅斑(りんご病)の原因は、ヒトパルボウイルスB19というウイルスです。6〜12歳の学童に発症することが多く、季節的には冬から春にかけて多く見られます。施設や学校で流行するのですが、発疹が現れた時点では、伝染力はないといわれています。

多型滲出性紅斑は、紅斑が四肢に限られる軽症型の場合は、感染アレルギーと考えられます。また、単純ヘルペスウイルスとの関連がある場合もあります。全身に紅斑が多発したり、最重症型のスティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症などは、薬剤が原因のことが多く見られますが、肺炎マイコプラズマが原因とされる場合や原因不明の症例もあります。

紅斑の予防/治療法

原因は多い為、予防法はひとつにはまとめられないですが、皮膚への刺激をする行為からくる紅斑については、その行為をひかえることが予防となるでしょう。各代表的な病気についても予防法をあげてみましょう。結節性紅斑の場合は、薬剤によるものは、すみやかに中止し、感染症の場合は治療を行うことをお薦めします。

結節性紅斑の検査には、胸部X線検査や血液検査、皮膚生検(皮膚の小片の外科的切除を行い顕微鏡で検査をするもの)があり、結節に痛みがあることが特徴です。痛みを抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬が有効ですが、結節自体は、治療をおこなわなくても3〜6週間で消えます。伝染性紅斑については、予防法はありません。そして、発症する原因のウイルスに対しては、特効薬がありません。似たような症状を起こす、多型滲出性紅斑やじんま疹、薬疹などの斑状丘疹との区別は必要です。発疹にはかゆみを伴うため、日光や温熱をさけることが効果的です。

多型滲出性紅斑では、薬剤が原因な場合は、薬剤を中止することによって回復に向かいます。病理検査の結果、スティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死融解症の場合は、早期治療が必要です。原因がわかっている病気については、予防ができますが、そのほか私たちにできる事は、疲労やストレスを溜めずに毎日の生活送ること。これが一番大事でしょう。
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