メネトリエ病の症状

メネトリエ病になってはじめに現れるサインは下痢の症状が続くことです。しだいに吐き気、嘔吐、上腹部の痛みを伴うなど、消化器に支障をきたします。進行すると胃の粘膜が厚くなりそこから蛋白が流出し、結果低蛋白血症を引き起こします。

血清中の蛋白というのは60%~70%をアルブミンで占められています。アルブミンは浸透圧の調整をするはたらきがありますが不足すると浸透圧が低下し、むくみの症状がでてきます。胃の不快感は胃がんの症状と類似しているため見極めることが大切です。

メネトリエ病になった患者の約10%が胃がんを併発するといわれています。また胃潰瘍、ポリープなどの合併症の危険も示唆されています。

メネトリエ病の原因

メネトリエ病は何らかの原因で免疫の機能に異常をきたしてしまったことでかかる病気であると考えられています。本来多くの人が体の中にもっているウイルスなのですが免疫反応の異常によって悪さを働くようになります。

メネトリエ病の原因となるウイルスは小児の場合だとサイトメガロウイルスであり、唾液や鼻水に多く含まれています。妊婦の段階で胎内から感染することがあります。

特に上に子どもがいる場合、子どもの食べ残しを母親が食べてしまうだけでも感染する危険があるため注意が必要です。また兄弟や友達から感染するケースもあります。大人の場合だとピロリ菌が原因といわれています。

メネトリエ病の治療法

メネトリエ病の診断方法は胃内視鏡検査と血液検査が有効です。胃内視鏡検査ではメネトリエ病の特徴である胃粘膜に肥大がみられるかどうかを確認することが可能です。メネトリエ病だった場合、胃粘膜の表面にある被蓋上皮細胞の過剰生成、および固有胃腺の委縮が認められます。

低蛋白のときは、高たんぱくな食事を少しずつ数回に分けて食べると胃に負担がかかりにくいです。ピロリ菌が原因であれば胃酸を抑える薬と抗生物質を使用して除菌、腫瘍があるケースや重度な場合は手術が必要な場合もあるため一度消化器科を受診して進行具合を確認することが大切です。