症状

発声障害は、声を出す過程において、どの器官に障害があるかによって病名や症状が違い、分類されています。女性に多い心因性発生障害は、突然声が出なくなる症状で、小さくささやくような声での会話は可能ですが、重度になると声を失う失声の症状に見舞われる場合があります。
  
また、けいれん性発生障害は、のどが詰まったような圧迫感があり、声がとぎれとぎれになり、しぼり出して発するような苦痛を伴う症状もあります。その他にも、発生は普通にできるのに、少しずつ声が弱く、細くなる音声衰弱症などの症状が代表的な発声障害として知られています。

原因

発声障害の原因は、先天性のものと後天性のものとに大別されます。先天性は遺伝子異常や構造異常が原因です。後天性のものは、肺や気管支、気管など肺に空気を吸い込む際の呼吸器官の疾患によるものや、声帯を振動させる発声器官における障害などが考えられます。
  
その他、口腔や舌、咽頭などの構音器官の障害によるものなど、症状の現れ方によって、原因はさまざまです。これらの器官の異常や運動機能が低下・麻痺したことによる声に異変をきたすものが多いです。その他、精神的ショックやストレスが引き金となる、発声に影響を与えることもあります。

治療法

発声障害は、どの器官・部位が異常を来したかによって症状や原因が分かれます。声がかすれるような症状やのどの圧迫感、声が出にくいなどの症状が現れたら、喉や声帯を休ませることが重要です。経過観察をしたのち、改善が見られない場合は早めに耳鼻科など専門医を受診し、医師の指示を従ぐことも大切です。
  
また、精神的ショックやストレスが原因となって発声障害を誘発する場合もあるため、日頃からストレスを与えないような生活環境を整える事も予防できる手段の一つといえます。