膀胱腟瘻の症状

膀胱腟瘻の症状は、膀胱から膣に尿がもれ出てくることです。これを尿失禁として自覚することもありますが、瘻孔が大きくなってしまうと、膣からの排尿が多くなり、自然な排尿がなくなることもあります。

膀胱内と膣内がつながってしまうため、尿を膀胱にためておくことができず、常に尿道から膣へ尿が漏れてしまいます。尿の失禁は命を脅かすことのない病気のため、重視しない人が少なくありません。

さらに、尿失禁をしてしまうことを、恥ずかしがるために、受診をせず、一人でストレスを溜め込んでしまう女性も多くいるようです。尿失禁は日常生活にも影響を多く及ぼすので、病院で診察を受けて治療をしましょう。

膀胱腟瘻の原因

膀胱腟瘻の原因は、膀胱と膣との間に瘻孔という通り道ができることです。子宮摘出などの産婦人科手術後のものが半数以上を占めます。骨盤、膣内は狭いスペースの中に、尿管・膀胱・尿道・直腸・卵巣・卵管・子宮・膣と大変多くの器官が集中しています。静脈が発達して、複雑な静脈網を形成しているために分娩や産婦人科手術のときに、膀胱や膣やその周りの血管に損傷を与えてしまうことが稀にあり、瘻孔を形成する原因になると考えられています。

そのほか、子宮頸がんのような悪性腫瘍に対する放射線治療後に生じることもあります。その場合は治療後数年経ってから発症することもあります。

膀胱腟瘻の治療法

膀胱腟瘻は、子宮摘出術後や放射線治療後に起こるものが大半です。患者が原因ではないため、予防をすることは難しいです。

予防方法をあげるとすれば、子宮頸がんなどの悪性腫瘍や骨盤内の悪性腫瘍にならないようにすることです。
子宮頸がんを予防するためには、ワクチンの摂取が有効です。病気の原因となる最近やウイルスをあらかじめ接種しておき、病気を防ぐ方法です。一般の医療機関で摂取することができるようになりました。3回のワクチン接種で、長期にわたって身体を守ることが可能です。そのほか、定期的に婦人科で検診を受けるようにしましょう。検診を受けていれば、腫瘍を早期発見することができ、子宮摘出などの大きな手術をする必要がなくなります。

治療法としては、軽度であれば尿道カテーテルを留置すると、自然に瘻孔が塞がることがあります。重度の場合には手術で瘻孔を塞ぐことになります。