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- 子どもの頃に発症する虫垂炎と、大人になってからの虫垂炎は違うのですか?
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子どもの頃に発症する虫垂炎と、大人になってからの虫垂炎は違うのですか?
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医師への相談
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相談者:30歳/男性
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相談日:2014年11月10日
- 相談者30歳/男性
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子どもの頃に発症する虫垂炎と、大人になってからの虫垂炎は違うのですか?
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医師からの回答
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ご質問ありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ありません。
虫垂炎についてですね。
2,3歳ごろから見られるようになり,小・中学生に多い病気です。
この病気は右下腹の痛みが起きることでよく知られていますが,初めからそうなる訳ではありません。
最初は虫垂突起の根元に便の塊などが詰まって虫垂の中の圧が上がります。この時期には,おへそやみぞおちのあたりが痛みます。
小さなこどもでは機嫌が悪くなる,食欲が落ちるといった症状になります。
食べたもの、胃液を吐く(嘔吐,おうと)こともあります。
虫垂に化膿が始まると痛みは右下腹に移ってきます。
この時期には発熱もあり,高学年のこどもなら右下腹の痛みを訴えます。
小さなこどもは,元気がない,機 嫌が悪い,ぐずつくなど,はっきりした症状にならないことが多いようです。
この時期に手術をすれば一週間程度の入院ですみます。最近行われはじめた内視鏡 を使った手術(腹腔鏡下手術)なら入院期間はさらに短くなります。
さらに化膿が進むと虫垂の周りに膿(うみ)の塊ができたり,お腹の中に膿が広がったりします( 汎発性腹膜炎 )。
こうなると高熱が出,お腹が張ってきたり,お腹を軽く触るだけでひどく痛がったりします。
足を縮め,背中を丸めて横向きに寝ることが多く,歩くときも 背中を丸め前かがみの姿勢になります。
ここまで病気が進行すれば,膿をお腹の外に出すために数日間管を入れておかなければなりません。
小児も大人も体内の病態は同じですが、乳幼児は正確に病状を言うことができないために発見と診断が難しく、腹膜炎を起こしてから手術になることが多くなります。