- 相談者50歳/男性
- 今年6月、超音波検査、CTで膵管拡張2mmの指摘を受けています。膵炎までではないが、膵外分泌機能障害と言われており、ここしばらく便が薄黄色で柔らかめです。脂肪便?主治医は、特に気にとめている感じはなく、乳製品等を取り過ぎない様にしか指導がありません。膵外分泌機能障害は、膵炎であれば進行期である非代償期とよくネットでみますが、近い将来必ず膵性糖尿病へと移行しますか?また、、移行した場合、予後は厳しいでしょうか。膵性糖尿病の医療技術は向上してきていますでしょうか?現在カモスタットを服用しています。
- 医師からの回答
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ご相談ありがとうございます。
膵管の軽度拡張が見られるということですね。また、膵炎までは行かない、という診断ということですね。一般的には3㎜を拡張の目安とすることが多いようですので、はっきりした拡張とまではいかないのかも知れません。膵外分泌機能不全があるとしても必ず膵性糖尿病になるとは限らず、現段階でがんなどの所見もなく主治医の先生も気に留めている様子がないということであれば、食事の指示を守ってあまり心配せずに生活されて問題ないのではないでしょうか。医学の進歩に関しては、ほかの疾患同様、膵性糖尿病に関しても活発に研究が進められています。
- 相談者50歳/男性
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非代償期でも、このまま、薬と食事の制限で、70歳位まで生存可能でしょうか?平均寿命が短くなることは覚悟しています。また、膵外分泌機能障害は、結構あるものなのでしょうか?タバコ、お酒は一切しません。
- 医師からの回答
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薬物療法、食事療法が上手くいけば、ある程度の長期予後が期待できると想定されています。
膵外分泌機能障害は、今のところ原因がはっきりしていませんが、生活習慣とは無関係に一定の割合で発症することが知られています。
- 相談者50歳/男性
- ありがとうございます。因みに、長期的予後とば、現在50歳の場合でも、70歳位まで十分かのうですか?また、糖尿病を発症した場合は厳しいでしょうか?
- 医師からの回答
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現在、まとまった統計データがあるわけではありませんので、具体的な数字については何とも言いかねます。とくに、長期生存が無理というデータもありません。
糖尿病を合併すると、動脈硬化なども多くなりますので、通常よりはリスクが高くなるとご理解下さい。
- 相談者50歳/男性
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薄黄色い便でかさが多い場合は、ほとんど膵外分泌機能不全状態でしょうか?医師より、超音波検査、CTで膵外分泌機能障害と言われましたが、それで、膵外分泌機能障害であり、程度が
判断できるものなのでしょうか?軽い腹痛がある旨は伝えた上です。
- 医師からの回答
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便の形状だけで、膵外分泌機能不全を評価することは出来ません。
こちらに膵外分泌能の検査が記載されていますので、
保険適応で外来で出来る検査を主治医にお願いしてはいかがでしょうか。
http://www.nmckk.jp/pdf.php?mode=puball&category=CLGA&vol=23&no=4&d1=6&d2=0&d3=0
こちらは画像診断ではなく、負荷試験や便中の酵素測定などより詳しいものになります。
- 相談者50歳/男性
- 先日主治医に、膵外分泌機能障害について、詳しく聞こうとしましたら、FPdの検査をしておこうかと言われました。最初にCT,超音波検査で膵外分泌機能障害と言われた段階でその様な検査は、通常行わないものなのでしょうか?CT,超音波検査で大した程では無いと判断できるものなのでしょうか?食欲不振、腹痛、背中がチクチクしたりの症状があります。糖尿病への移行の可能性についても、聞きましたが、膵管の画像(拡張2mm)を見て、心配しなくて良い様な事を言われました。
- 医師からの回答
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ご返信ありがとうございます。
そうですね、通常、PFD検査までは行わないことが多いかもしれません。
繰り返しになりますが、膵外分泌機能不全があるとしても必ず膵性糖尿病になるとは限らず、現段階でのCTやエコーの所見で主治医も気に留めている様子がないということであれば、過剰に心配する必要はないと考えます。
どうかご安心くださいね。
- 相談者50歳/男性
- ありがとうございます。因みに、膵外分泌機能障害と不全は同じ意味合いでしょうか?
- 医師からの回答
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ご返信ありがとうございます。
臓器によって(例えば腎臓)は、厳密に「障害」と「不全」の定義をしている場合もあります。
膵外分泌については「不全」という表現をすることがほとんどで、「障害」という表現はあまり見ない気がいたします。
- 相談者50歳/男性
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という事は、不全とは
全く機能していないケースから、まだ十分機能しているケースまで色々あるとの理解でよろしいでしょうか?因みに、今の主治医は、軽度と見立ているということになりますでしょうか?
- 医師からの回答
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ご返信ありがとうございます。
相談者様がおっしゃる通り、膵外分泌不全にもごく軽度から重度まで程度は様々だと思います。
相談者様は「障害」という表現をなさっておられます。ごれは主治医の先生がそのように表現されたということですよね?
推測ですが、主治医の先生は、ごく軽度の機能の低下を「障害」と表現していると思われます。
- 相談者50歳/男性
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膵外分泌機能障害は、CTと超音波検査、問診で判断できるものですか?スパカールとカモスタットを食後1錠服用しています。現在、肉等の脂肪分を避けて、野菜中心にしていますが、ウサギの糞より少し大きいものの塊が浮いており、白い粘液の様なものもありました。昔に比べて全体的に便の状況が違ってきています。完全に非代償期の状態でしょうか?
- 医師からの回答
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膵外分泌機能障害を正確な意味で評価をするには、担当の先生が提示されたようなPFD試験などの膵臓の外分泌機能を検査する必要があります。しかし、こういった検査はあまり一般的でなく、現在では膵外分泌機能障害を疑うような下痢、体重減少、食欲不振などの症状がある人に腹部超音波検査やCT検査で膵臓の委縮や膵管拡張の形態などから慢性膵炎と診断し、それに伴う膵外分泌機能障害と考えていくことが多いと思います。
また非代償期とは、慢性膵炎の病期の進行程度の目安として日本国内で使われているもので、国内では代償期、移行期、非代償期と分類しています。代償期~移行期では膵液の分泌能が保たれているために膵炎を起こし腹痛が出ることが多く、膵臓の外分泌機能が障害されるような非代償期では消化不良による下痢や体重減少などの症状が出てくるという考え方です。
膵臓の形態的な異常が膵管が2mmと正常上限程度の拡張で、膵臓の委縮などがあるかも不明ですし、その他の検査結果もないので、膵外分泌機能障害が本当にあるかどうかも分りませんので、相談者さんの現在の症状のみで、完全な非代償期とまでは言えないと思います。
このあたりは検査結果を持っている担当医に確認した方がいいと思います。
- 相談者50歳/男性
- 今日PFDの結果が出て、86で基準値内でした。医師からは、薬を続けて、便の調子、食欲が出る様になれば肉食等たまに取っても良いだろうとの事です。ただ、治ってしまう事は無く、今後も自分で調整していく必要はあるそうです。そこで質問ですか、PFDが基準値内でも、膵外分泌機能障害という事はあるのでしょうか?よくあることですか?今の状況で、食事に気をつけておけば、あまり心配する必要は無いでしょうか?
- 医師からの回答
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ご相談ありがとうございます。
PHD検査が正常であったとのことなので、現段階では厳密には、代償期などの可能性はありますが、膵外分泌機能障害とはいえないと思います。
経過をみることも大切かと思いますので、食事に気をつけられ、
症状や画像の変化をみていくことが大切かと思います。
- 相談者50歳/男性
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骨粗しょう症で、カルシウム剤を別の医師より勧められて服用していますが、膵管拡張や現在の脂肪を抑える様指導されている事に、悪影響はありますでしょうか?
- 医師からの回答
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基本的に問題はないと存じます。
カルシウム不足があるようでしたら、むしろ膵外分泌機能不全による脂溶性ビタミンの吸収障害などがひとつの原因となっているかもしれませんね。
後日で構いませんが、主治医の先生には相談なさってください。
- 相談者50歳/男性
- 最近、背部痛が出てきています。食後すぐであったり、食後にかかわらず持続的であったりします。腹部痛も色々な所に出ます。この症状になると、必ず代償期でしょうか?代償期の場合、いずれ必ず急性膵炎と同じ様に、長期入院は誰しも経験者するですか?ご経験では、イメージとして何割位でしょうか?
- 医師からの回答
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代償期では腹痛などの症状が出やすく、進行すると膵組織が破壊され疼痛は軽減していきやすいので腹痛は減る傾向にあります。腹痛があるから必ずしも代償期とは言えないとは思いますが進行すればその頻度は減り、他の症状が出始めると思います。
>代償期の場合、いずれ必ず急性膵炎と同じ様に、長期入院は誰しも経験者するですか?ご経験では、イメージとして何割位でしょうか?
この疾患を専門にみていませんので 申し訳ありませんが、お答えがむつかしいです。さらに専門的なご回答をご希望でしたら、当サイト内で内科医を指名して相談できるシステムもありますので、ご利用いただければと思います。
- 相談者50歳/男性
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昨日会社の検診で、超音波検査で膵管を確認してもらいましたが、拡張が確認出来なかったと診断を受けました。元の状態に戻る(改善)事はあり得ますか?
- 医師からの回答
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膵液も消化液の一種であり、常に膵管を通って分泌されていますので、検査のタイミングによって膵管の径にも変化はあります。
いずれにしても、症状が固定していない(拡張しっぱなし)でないのはよい所見だと存じます。
お大事になさってください。
- 相談者50歳/男性
- 主治医に膵臓尾部に嚢胞があると言われました。先日相談させていただきました通り、CTで膵管拡張2mmでしたが、会社の定期健診(超音波)では拡張は見られないとの事です。1年後での経過観察で良いと言われましたが、それで大丈夫でしょうか?嚢胞+膵管拡張は、膵癌発生率が、通常の25倍以上と見て不安です。
- 医師からの回答
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まず、CT検査と超音波検査の違いですが、超音波検査では膵臓は胃や腸管の影響で見えずらい部分があり、特に膵尾部に関しては見えないことが多いので、CTで指摘されている膵管拡張が超音波で指摘されないことはよくあります。
膵臓の嚢胞といっても、いろいろな原因、疾患があります。膵臓の嚢胞を形成する病気の中でも、発癌リスクの高いものと、ほとんど発癌の可能性がないものがありますので、主治医の先生が検査結果、特に画像所見から何の疾患を考えているかによります。1年後の経過観察を選択しているということは、おそらく発癌の可能性は高くないと考えているということだと思います。実際に、膵臓に嚢胞を形成し、1年に1回のCTやMRI検査で経過を見られている方はたくさんいます。もしも、発癌のリスクが高くなってくるような形態の変化があったときには、検査の間隔が短くなるか、もっと詳しい検査(ただし検査自体にリスクがあります)を行うようになるはずです。
主治医の先生と検査の予定をよく相談することをおすすめします。