1. トップ
  2. みんなのQ&A
  3. 26歳の娘が子宮がん検診を受け、結果が送られてきたのですが、報告結果の内容につい...

26歳の娘が子宮がん検診を受け、結果が送られてきたのですが、報告結果の内容につい...

医師への相談

相談者49歳/女性
26歳の娘が子宮がん検診を受け、結果が送られてきたのですが、報告結果の内容について、今後どのような事をすれば良いかの相談です。
検査結果 ASU-US 追加のHPV感染結果は高リスク型の陽性でした。
もちろん、詳しい検査が必要と言う事で、早めの受診をする予定です。
報告書には、コルポ・生検のいずれか実施との記載があるのですが、どちらの検査になるかの違いは何でしょうか?
また、検査を受けたクリニックのHPにはHPVの種類?を(16またわ18)調べる事を勧めているのですが、調べることによっての、メリットは何でしょうか?
所見には『核の腫大、核形不整、核濃染、核周囲明庭様変化、多核化を伴う表、中層型扁平上皮細胞を認めます』とあるのですが、さっぱりわかりません。
円柱上皮細胞の表に頸管腺細胞にFEWとあります。これは、良くない結果なのでしょうか?49歳の母親の私は今まで異常無しなので、自分の事より心配です。よろしくお願いします。

医師からの回答
御相談有難うございます。
この時間帯の担当の者です。当システムでは、専門の科を指定して御相談頂くことはできません。私自身は産婦人科医ではありませんので、分かる範囲でお答えさせ頂きます。

コルポスコピーと生検はともに、子宮の組織を直接見る検査です。コルポスコピーは、酢酸を染み込ませた綿球で子宮膣部を擦ることで異常上皮を浮かび上がらせ、双眼鏡と顕微鏡を合わせたようなコルポスコープ(膣拡大鏡)で観察し、最も異常所見が目立つ所の組織を取って検査に出すもので、「狙い組織診」とも言われます。

リープ、円錐切除などの生検は、子宮膣部をもう少し大きく切り取ってきて病理検査に出すもので、取る範囲が広いので、病変部が含まれる可能性が高くなります。採取する大きさによって、外来でできる場合と、1泊入院で全身麻酔下で行われる場合があります。


婦人科の先生が、よりしっかりと検査した方が良いと判断した場合は円錐切除などが選択されると思います。

HPVのタイプについては、16、18、31、33等、いくつか癌のリスクが高いものが知られているので、そういったタイプかどうかを確認することができます。結果により、一時的な治療で済むか、継続的に治療した方がよいか等の判断材料になるそうです。また、検査の結果、未感染のタイプについてはワクチンを摂取することで今後の感染ひいては癌化するリスクを回避することできると考えられているようです。

所見に関しては、専門外なので詳しいことはわかりませんが、正常細胞とは違う特徴をもった細胞がいくつかある、という意味と考えられます。FEWというのは、少しの意味の「few」を指すようです。正常と違う特徴のある細胞があるけれど、数は少ないということですので、現時点で過剰に心配なさる必要はないと思います。

ただし、HPV高リスク型の陽性ということですから、今後、定期的に検査を受けたり、必要であれば未感染のタイプのワクチンを接種するといった対策は必要と思われます。

まずは、早めに婦人科を受診させてあげてください。成人でも親御さんと一緒に受診される患者さんもいらっしゃいますので、ご心配であれば付き添ってあげると御本人も心強いかもしれません。
相談者49歳/女性
わかりすく、丁寧な説明で安心できました。ありがとうございます。