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産後7か月です。 5か月の時に生理が再開しました。 生理再開後 やたらとおり...

医師への相談

相談者33歳/女性
産後7か月です。
5か月の時に生理が再開しました。
生理再開後 やたらとおりものが多い気がします。
ネバネバした感じのおりもので、一度 かたまりのような
おりものがでました。色は乳白色のような気がしますが。。 また、下腹部痛があります。子宮頸がんとかなのでしょうか。
毎年毎年子宮頸がん検診は受けており 異常はありません。
しかし、ネット上では子宮頸がん検診は偽陰性も多いと
書いており 昨年のガン検診はまさか偽陰性で
すでに、進行してるのでは、、と心配になっています。
毎年必ず受けているのに、HPV検査というものを
したことがないので余計に心配です。
妊娠初期にしたがん検診にも問題なかったのですが
妊娠中にガンが進行してたのでしょうか。
逆に子宮頸ガンの以外にこのような症状に当てはまる病気があるのでしょううか?
十倉 陽子先生からの回答
ご相談ありがとうございます。

ねばねばしたおりものがでて 下腹部痛もあるということですね。

まずは 妊娠されてから排卵がとまっておられましたので、妊娠前にあったような 1ヶ月サイクルで起こっていたおりものの変化が妊娠中は止まっておられました。また産後も排卵が復活するまでは女性ホルモンが極めて低い状態がたもたれますのでおりものもほとんど出ていなかったかと思います。
授乳中でも排卵が復活してくると、妊娠前のホルモンサイクルがもどってきますので排卵直前にはよくのびるサラサラした比較的多めのおりものがおりてきますし、排卵直後にはこのおりものが硬く粘つくようになりますのでどさっと粘着きの多いものがおりてきたり、、、という印象をいだかれることになります。妊娠と出産を経ますと子宮の出口の形や、位置が変化される方がおられますので妊娠前よりもおりものが多い感じがしたり、でかたが変わったように思われるかたもいらっしゃいます。
 
下腹部の痛みですが、、、妊娠後の月経は子宮の収縮を自覚しやすくなり、妊娠前よりも子宮の収縮を感じやすくなります。また、授乳を行えば子宮が収縮するホルモンが分泌されますので授乳中にも子宮の収縮による痛みを感じるかたもおられます。

今回の腹痛とおりものは産後の変化と排卵の復活による可能性が高いと思われますが、、、、

腹痛が持続したり、排卵以外と考えられる時期にもおりものが多いようであれば婦人科でおりものの中の雑菌の検査をお受けになられることをお勧めいたします。感染などでも腹痛やおりものの増加の症状が出ることがありますので。

相談者33歳/女性
ありがとうございます。 おりものに関しては
そのような産後の症状なのかもしれません。
子宮頸ガンに関しては 1年に1回必ず受けていれば
異形成で発見されずガンが進行している、、なんてことは
少ないことなのでしょうか。
また、早期に発見されて治療をすれば 治る病気ですか?
十倉 陽子先生からの回答
残念ながら 数%は検出できないことがあります。

細胞採取が不十分であることが原因で検出できないことが50%ー70%程度あると言われており、その他細胞を判定する際のエラーなどでも偽陰性となることが知られています。

細胞採取のところの制度は液状細胞診で行っている場合やHPV判定も加えると検出制度が上がると言われております。液状細胞診であったかどうかの確認をして頂いたりHPVの検査を加えると安心だと言えます。妊娠初期の細胞診は柔らかな綿棒でとることも多いですので、産後には綿棒以外でとって頂いているのか、液状細胞診だったのかどうか問い合わせされてみても良いかもしれません。

癌の初期であったり、前癌病変(検診をうけてみつけるのはこの段階での発見を目指しており、毎年うけておられるかたはほぼ、この段階で発見されておられます)でみつかれば手術でとりきれることがほとんどです。
相談者33歳/女性
ありがとうございます。では、1年前妊娠初期にした
検査では 偽陰性だった可能性もかなり高いということですよね。もし 昨年がそうであれば 今 すでにガンになっていても
おかしくないということですよね。益々不安になってきました。
十倉 陽子先生からの回答
偽陰性の数パーセントを高いとるか 低いととるかは個人差があるところですが、0%ではないため、ご心配であればHPV検査の併用や、液体細胞診での検診をお勧めいたします。
子宮頸癌はいきなり癌化するのではなく、HPVの感染から数年−10数年かけてゆっくりと進み、前癌病変の異形成から数年で癌化が起こるとされていますので、毎年毎年うけられていて陰性が続いていらっしゃいますので今回の結果もいきなり癌という結果で帰ってくる可能性は極めて低いかと思いますが。いかんせん数値でだすとなると数%は否定できないということになります。

産婦人科医として勤務して10年になりますが、私個人としては毎年検診を受けられている方が前年異常なしであったのに、1年で癌化した状態になった例を経験したことはありません。

妊娠初期の妊婦検診から1年は経過しているのでそろそろ子宮頸がん検診を受けられる予定の時期になりますでしょうか。ご不安を解消するためにHPVの併用や 液体細胞診であるかどうかの確認をされてからの御受診をお勧めいたします。
相談者33歳/女性
とてもわかりやすくご丁寧にご説明していただき
ありがとうございます。
では、毎年毎年受けていていながら 高度異形成で
見つかっても癌の初期で見つかってもすぐにきちんと
治療すれば
こわくない、と思っても大丈夫ということでしょうか。
この機会にきちんとHPV検査も受けます。
不安で仕方なくなり、ご質問をし申し訳ありません。
十倉 陽子先生からの回答
病院を受診しても改善されない不安を解消するというのがこのサービスの目的の1つですのでご不安なことがあるからいつでもご相談ください。

海外のデータになりますが4年間のうち2回の子宮頸がん検診を受診されていた場合、浸潤子宮頸がん(少し進んだ子宮頸癌です)の発症リスクは96%減少すると言われています。これは毎年でなくてもこのぐらいの効果があると言う事をしめしています。ご相談者様は毎年検診を受けられていると言う事ですのでこれよりも高い効果があると思われます。

また、早期に発見されれば治療効果がどの程度なのかということでありますけれども子宮頸がんの上皮内癌の場合治療効果は100%とされています。そして子宮頸がん検診で見つけるように目的とされている病変は上皮内癌よりも数年前から10年単位前の段階に現れる異形成の状態です。、この状態で見つかればさらに安心して治療していただけるかと思います。

相談者33歳/女性
わかりやすくご丁寧にありがとうございました。
また、何かありましたらよろしくお願い致します