肺腺がんの外科手術を受け、片方の肺を半分切除しました。この術後病理結果が出るのに...
医師への相談

相談者62歳/女性: 肺腺がんの外科手術を受け、片方の肺を半分切除しました。この術後病理結果が出るのに１か月かかると言われました。そんなにかかるものでしょうか。また、術後病理結果は術前と同じTMN分類を使ってステージを宣告されるものですか。がんが思ったより進行していた場合、抗がん剤の副作用で生活の質が落ちることは望まず、緩和ケアを望んでいます。放射線治療でも大きな副作用があるものですか。早期からの緩和ケアを受けるには、どうしたらよく、またどのようなものがあるでしょうか。

医師からの回答: 病理検査は、検体組織をホルマリンに漬け込んだ上に樹脂に埋め込み、薄く切り取って様々な薬品で染色し、何百枚というプレパラートにして、それらを医師が観察し、総合的に判断を下すので、1か月かかることはごく普通かと思います。

病理検査結果は、「腺がん」「小細胞がん」などがんの種類が分かりますのでＴＮＭ分類とは異なります。しかしリンパ節にまでがんが及んでいるかどうかが術中に採取したリンパ節の病理検査で分かることで、ＴＮＭ分類が変わることもあります。

放射線治療は近年進歩しており、通院で治療を受けられる方がほとんどです。二日酔いのような倦怠感や白血球減少、粘膜障害が起こることはあります。副作用についてどの程度まで許容されるかによると思います。また、根治を目的としない緩和ケアでも、呼吸困難を改善するためや骨転移の骨折予防のためなどの目的で放射線治療を行うこともあります。

早期からの緩和ケアについては、痛みをがまんせずに済むように鎮痛剤を十分利用することが主かと思います。がんによるつらい症状があればがまんせず主治医に伝えられることが一番かと思います。

相談者62歳/女性: 早速のご回答、ありがとうございます。術前にも気管支鏡を使って生体をとり、病理検査をしました。結果、「腺がん」だと分かったのですが、術後により大きな生体を使って病理検査をすることで、がんの種類のほかにどのようなことが分かりますか。
術後すぐに吐き気や苦しさを感じて痛み止めをもらい、眠りにおちました。今後待ち受けているいろいろな不快な症状や副作用を思うと暗澹とした気持ちです。

医師からの回答: 気管支鏡検査での結果が間違いないかの確認や、病変がどこまで広がっているかが分かります。
体の苦痛のほかに、心理的苦痛があっておつらいことと思います。眠れない、気分が落ち込むといったことについて、精神科のケアを受けられることもあります。遠慮なく看護師や医師に相談し、愚痴でもいいので聞いてもらってみてください。また、同じくがんで苦しんでおられる患者さんの会のようなものがあれば、参加してお話されてみると、孤独感が和らぐかもしれません。

相談者62歳/女性: ありがとうございます。入院中、看護師さんにこまめに相談してみます。

来週退院予定です。退院後、リハビリのためにも家事やジム通い（フラダンス、ヨガ、大浴場でのシャワー）を再開しようと思っています。６５歳の夫と二人ぐらしなので、家事サポートや食事の宅配を手配しておいたほうがいいのか、それともなるべく自分でこなしたほうがいいのか、迷っています。特に不安があるのは洗濯機から濡れた洗濯物を取り出し、２階へ運び、腕を上げて干すことです。夫は毎日見舞いに通ってきてくれており、家の掃除やゴミ出しがどの程度こなせているのかわかりません。

医師からの回答: 家事のサポートや宅配の手配はされたほうがいいでしょう。必要なくなれば断ればよいのです。ひとまず１ヶ月ほどは手を抜き楽ができる所は手を抜きましょう。日常生活だけでも体力を使います。

相談者62歳/女性: ありがとうございます、手配します。

手術からまる１日経ちましたが、吐き気がひどいです。昼食のおかゆも食べられませんでした。見舞いの苺も食べられそうにありません。胸腔鏡手術時の麻酔による副作用でしょうか。この吐き気はいつまで続くものですか。