- 相談者41歳/男性
- 毎年の健康診断の報告書の心電図検査の項目に「不完全右脚ブロック」と表記ありました。総合所見では、「僅かに変化を認めますが、とくに心配いりません」とあります。他の項目では、全部Aですが、心電図のみBでした。ちなみに、心電図検査は毎年、洞性徐脈と診断されます。41歳男性168センチ60キロです。ここ10年くらいマラソンやっていて、またここ3年でトライアスロンやっていて運動量は多いです。安静時心拍数は50くらいです。この不完全右脚ブロックとはなんでしょうか?精密検査とかやったほうがいいのでしょうか?
- 医師からの回答
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不完全右脚ブロックに関してのご相談ですね。
心臓では心筋細胞が電気的に興奮し、その興奮が心臓全体に伝わって心筋が伸びたり縮んだりして血液を全身へ送り出しています。心臓は心房と心室からなりますが、電気信号が心室に伝わるのに要する時間が長く、不整脈の原因となるのが脚ブロックです。正常よりも伝わる時間が少し長いのが「不完全」、さらに長いのが「完全」と区別されます。電気の伝わり方が悪くなる部位により、「右脚」「左脚」に分けられます。
右脚ブロックが起こる原因はよく分かっていませんが、多くの場合、心臓の働きに問題はありません。特に症状もなく、普段の生活や運動に制限はありません。
脚ブロックには完全ブロックと不完全ブロックがあります。これは心電図による分類で、完全ブロックが必ずしも完全断線を指すわけではありませんが、完全ブロックの方が電気の流れがより悪くなっている状態と理解した方がよいでしょう。
- 相談者41歳/男性
- ありがとうございます。今後は、なにに気を付けると良いでしょうか?また、どのような状態になったときに心臓疾患の疑いを持てばよいのでしょうか?
- 医師からの回答
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ご相談ありがとうございます。
右脚ブロックは心電図検査で診断できますが、これが心配ないものかどうかは
エコー、運動負荷検査、24時間心電図などで判断します。
これらの検査で異常がなく、症状もないようであれば運動も可能ですが、
マラソンやトライアスロンをされているとのこと、一度不整脈の専門医院を
受診された方がよろしいかと思います。
親や兄弟の中に若年で突然死された方がいらっしゃる場合、特殊な不整脈の
可能性もあります。
まずは病院で検査をされ、その結果を見てどの程度の運動が可能であるかを
相談されるとよいでしょう。
お大事にされてください。
- 相談者41歳/男性
- ありがとうございます。とても参考になりました!