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身近な人で漏斗胸の手術をする人がいます。20才なので、幼少期のころ大変な手術にな...
医師への相談
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相談者:23歳/女性
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相談日:2014年06月26日
- 相談者23歳/女性
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身近な人で漏斗胸の手術をする人がいます。20才なので、幼少期のころ大変な手術になるらしいです。大切な人なので、その手術がすごく心配です。なにか情報を教えて下さい。
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医師からの回答
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ご相談ありがとうございます。
大切な方が手術を受けるとのこと。ご心配ですね。
漏斗胸は、胸の真ん中の部分がポコッとへこんでいる病気のことです。
原因はまだはっきりとわかっていませんが、胸の部分の骨、軟骨の成長
に問題があるためではないかなどと考えられています。
軽度の陥凹でも反復する上気道感染、労作時の動悸・息切れ、胸の痛み等
の症状が見られる場合には治療の対象になります。
全く症状がなく美容的な点から手術を希望される方も治療の対象になります。
漏斗胸の病態として乳児期には軽度の陥凹ですが、幼年期、思春期にかけて
徐々に陥凹が進行する例が多いようです。
治療には、手術が必要です。いろんな手術がありますが、小児に行われる方法
であるNuss法という手術は、金属の細長い板を胸の中に埋め込んで、胸の骨を
内側から持ち上げることによって、凹みを治療しようというものです。
金属の板は通常2年前後たった時点で、再び手術で抜き取ります。
両脇に2cmほどの痕がそれぞれつくだけで、胸の真ん中には傷跡が残りません。
成人は小児とは異なり、骨格が硬くなっています。そのため、凹んだ胸骨を
持ち上げるのに大きな力が必要です。これは術後に胸の負担(痛み)が小児
より大きいということになります。小学校の子供では術後1カ月すれば、
元気に走ってもあまり胸が痛いということはありません。それが成人では術後
3カ月かかります。
骨が硬いと十分に凹みを持ち上げることが難しくなります。凹みの範囲も広く
なります。そのため、小児ではバーは1本ですむことが多いですが、成人では
2本入れることが多いです。
(ネットで検索されると手術の絵などが詳しく出ています)
少し専門的なお話になり申し訳ありません。
不明な点は主治医の先生に遠慮なくお聞きください。手術のことはもちろん、
手術後のリハビリや生活についても重要です。
手術が無事に終わり、大切な方が一日でも早く笑顔で過ごせることを願っております。
- 相談者23歳/女性
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長い文章の返信ありがとうございました。とてもわかりやすく、また先生の優しいお言葉がすごく嬉しかったです。ありがとうございました。