５６歳男性です。甲状腺機能低下症に関するご相談です。今年に入りチラージン５０を飲...
医師への相談

相談者56歳/男性: ５６歳男性です。甲状腺機能低下症に関するご相談です。今年に入りチラージン５０を飲んでいますが症状の一部（便秘、肩こり、脳の認知低下）が改善していないため、８月下旬に下垂体が出すホルモン検査を行いました。結果はTSH0.29、コルチゾール　前12.2、ACTH 前31.0 DHEA-ｓ278ソマトメジンC164 でした。一方、９月下旬に計った甲状腺ホルモン値はTSH0.377 FT3 2.8 FT4 0.89でした。そこで主治医が診断的投与と称してコートリル１０を処方し、３ヶ月間飲んで症状に改善が見られなければ下垂体機能の低下を確かめる負荷試験を行い、中枢性甲状腺機能低下症かどうかの検査を行うことになりました（脳のＭＩＲ検査では異常なしでした）。現在、コートリルを飲みはじめて１ヶ月以上経過しましたが、症状が改善しているようにはみえません。①このような場合、今後２ヶ月弱で症状が改善する見込みはあるのでしょうか。②症状が改善する見込みが薄いのであれば、下垂体機能の低下を確かめる負荷試験に現段階で踏み切っても宜しいのでしょうか。

中田先生からの回答: 質問ありがとうございます。

①コートリルは何日もかけて徐々に血中濃度が上がっていく薬ではなく、飲めばすぐに効果が出ます。ですので、副腎皮質機能低下症であれば、飲めばその日のうちに効果が実感できると思いますので、あと２か月飲み続けても症状が改善する見込みは薄いように思います。
②今の段階で、負荷試験をされていいと思います。

補足ですが、９月下旬に計った甲状腺ホルモン値 FT4 0.89というのは、基準値の下限ぎりぎりの数値ですので、チラージンの量をもう少し増やしていいと思います。甲状腺ホルモンの補充量が不十分であるために、症状が改善しないのかもしれません。

なお、便秘・肩こり・認知機能低下は別の要因によるものの可能性もありますので、認知機能低下については、神経内科や物忘れ外来で詳しい検査をされてもいいと思います。