扁平足(へんぺいそく)とは
扁平足とは、土踏まずがない足のことを言います。1.体重をかけた時のみ土踏まずが見えなくなるものと、2.体重をかけていなくても全く土踏まずがない場合があります。1.の場合は、子供であればたいてい小学校入学前までに治りますが、治らない場合は装具などを付けることがあります。2.の場合は、足根骨が癒合しているといったことや生まれつきの病気の可能性がないか検査をすることがあります。
扁平足の症状
土踏まずは足にかかる衝撃を和らげる役割があるため、扁平足になると知らないうちに足に負担がかかることになります。そのため、歩くときに疲れやすい、足首や足の裏が痛む、さらには足をかばう歩き方のくせにより、腰やひざ、すねなどに痛みを感じる場合があると言われます。また、土踏まずが地面に着くことから内側に重心がかかりやすいため、X脚になることもあります。一方、成人後に体重によって土踏まずがなくなってしまう、いわゆる成人扁平足の場合、土踏まずの部分の骨が地面に当たることで脱臼することもあります。このように、何らかの症状がある場合には治療を検討することが必要です。
扁平足の原因
扁平足には大きく分けて遺伝性のものと非遺伝性のものがあります。一定の割合で遺伝する可能性があるとは言われていますが、両親がそうであっても子供は足裏のアーチがある、ということも多く見られるため、遺伝以外の後天的な要素も原因として確認されてきています。特に近年、足裏のアーチを持ち上げる筋肉である後脛骨筋群の機能が低下することが扁平足になるかどうかに大きく関与すると考えられるようになってきました。特に運動不足などに伴い、筋力や骨格が発達しないことで、足裏のアーチが形成できずに大人になる、という子供も見られるといわれています。
扁平足の治療法
扁平足を予防するためには、足裏の筋肉や骨格を鍛えることが効果的です。そのため足裏を刺激する運動をすることが大切です。裸足で過ごしたり、つま先歩きをしたり、足の指を使ってものを引っ張ったりすると、ふだんの動きでは使わない筋力を使うことになるため、よい対策になり、改善にも効果が期待できます。また、専門のインソールや靴、サポーター、テーピングの方法などもありますので、痛みなどがある場合には必要に応じて使うとよいでしょう。
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