顎骨骨折の症状

顎骨骨折は、顔の下部分に強い衝撃を受けたあとに、口や鼻から出血して顔が腫れたり、噛み合わせがずれておかしくなります。歯を叩くと痛かったり、物をきちんと噛むことができなくなることから発見されることもあります。
骨折した部位が下顎と上顎では症状が違う場合もあり、下顎が骨折した場合には顎を動かすと痛みが生じ、上顎が骨折すると物が二重に見えたり、鼻閉を起こすなどの症状が起こることもあります。

えらや耳の辺りの骨が折れている場合には、数日経ってから噛み合わせがおかしくて発見されることもあります。
骨折が重度の場合には、呼吸障害を起こしたり、多量の出血によりショック状態に陥ったり、脳にまで損傷をきたすこともあるので、注意が必要です。

顎骨骨折の原因

顎骨骨折の原因としては、顎の骨が何らかの衝撃を受けたり圧迫されたり、強い力を受けた時に起こります。原因となる状況には、交通事故、自転車やバイクの横転、多いのはスポーツ中の事故や怪我などが挙げられます。また喧嘩をして殴られたり、高所から転落したり、さまざまな状況において顎骨骨折の危険があります。
高齢者の場合は骨粗しょう症なども関係し、何もしていなくても顎の骨が折れてしまう場合もあります。
子供の場合、虐待により顎骨が折れることもあります。
そのほかにも、腫瘍や骨髄炎などの病気を患っていたり、放射線治療の後遺症などで骨の強度が弱くなっている場合にも、ささいな衝撃や自然な状態で骨が折れる場合があります。

顎骨骨折の治療法

顎骨骨折の予防として、日常生活において自動車やバイク、自転車の運転には交通ルールを守り、注意することが大切です。スポーツをする際にも、出来る限りの防具や装備を整えて、ルールを守って行うようにしましょう。
牛乳や小魚などでカルシウムをしっかりと摂取して、骨を丈夫に維持できるように心がけることも大切です。特に高齢者の場合は骨がもろくなっているため顎の骨が折れやすいので、噛み合わせなどがおかしいと感じた時はすぐに病院を受診しましょう。
治療は、折れた場所や程度にもよりますが、全身管理が必要であれば行い、整復固定手術を行います。