新生児けいれんとは
新生児けいれんとは、生まれてから一か月未満の赤ちゃんが起こすけいれんの総称です。原因は低血糖、低酸素、感染症、頭蓋内の出血、妊娠中のお薬による影響までいろいろあり、心配のいらないものから、早急に治療が必要なものまで様々なため、まずは早めに診察を行うことが大切です。
新生児けいれんの症状
新生児けいれんの症状は特殊なあらわれ方をします。たとえば、口をもぐもぐさせたり、唇の規則的な運動が認められたりします。また、黒目の動きが止まり偏位したり、まばたきの繰り返しが異常なほど起こることもあります。そのほか、足の異様なばたつきや無呼吸状態になど、一見けいれんとは見えない症状があらわれます。
けいれんを起こしていることに変わりありませんが、これらは新生児の大脳皮質機能がまだ未発達のため出てくるものです。一般的なけいれんの症状(体の全体や一部ががくがくする、体がこわばったり、ひきつるなど)が出ることもありますが、非常に稀です。
新生児けいれんの原因
新生児けいれんの原因は非常にさまざまです。その中でも最も多くみられるのが、周産期の低酸素虚血や虚血性脳症です。生まれてくる時にへその緒が首に絡まるなど、出生前後の何かしらの要因で起こることがあります。感染症(髄膜炎など)、脳出血、代謝異常(低血糖、低ナトリウム血症など)、脳奇形など基礎疾患が原因として起こることがあります。そのほか、母親が使用している薬の影響で新生児けいれんが起こる場合もあります。遺伝的な要因で新生児けいれんが起こることもあり、家族性良性新生児けいれんといいます。
新生児けいれんの治療法
新生児けいれんは、早期発見、早期治療が大切です。けいれんが長引くほど、後遺症などの危険も高まります。新生児のけいれんは一見するとわかりにくいものですが、日ごろの観察が大切です。少しでも気になる症状があるときは早急に医療機関に連絡をします。また、医療機関でみてもらうまでの間で、新生児の状態をきちんと把握しておくようにします。けいれんの発作など具体的な症状がある場合は、その形態や時間を測っておく、あるいは動画に撮影しておくようにすると、診察の助けになります。
痙攣を頻回に繰り返す場合は、抗痙攣薬の内服が必要となります。
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