「不妊」の判断基準

日本産科婦人科学会は、不妊症「子供を作れる年齢の男女が、妊娠を希望し、ある期間避妊せずに性交渉を行っているのに、妊娠が成立せず、妊娠を希望して治療を必要とする場合」と定義しています。

その期間については、1年とする意見もあれば、2年とする意見もあります。

しかし、妊娠の妨げになる病気など不妊の明らかな原因がある場合は、妊娠しない期間にかかわらず「不妊である」と考えられます。

不妊の原因となる病気

不妊の原因は、女性もしくは男性のいずれかにある場合、男女両方にある場合がありますが、原因がわからない場合もあります。

女性の場合


卵子がうまく育たない、育っても排卵しないといった「排卵因子」や、卵管が詰まっているために精子や受精卵が移動しにくい「卵管因子」などが不妊の原因となっていることがあります。

また、子宮筋腫子宮内膜症などの子宮の病気がある場合も受精卵が子宮内膜に着床できないことがあります。

男性の場合


精子をうまくつくることができない「造精機能障害」や、作られた精子がペニスの先端までうまく移動できない「精路通過障害」、勃起不全(ED)などのためにうまく射精できない「性交障害」などがあります。

「不妊かな?」と思ったら

妊娠を望んでいるのに1年以上妊娠しない場合は、産婦人科などで検査を受けてみると良いかもしれません。

女性は年齢とともに自然に妊娠する力が下がりはじめ、男性も精子の質が低下すると言われています。

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また、不妊の原因が男性にある場合の割合と女性にある場合の割合は同じぐらいであるとされているため、パートナーと一緒に検査に行くことが推奨されます

不妊の検査

女性が受ける検査


内診やエコー検査、卵管の状態を調べる「子宮卵管造影検査」、血中ホルモン検査などがあります。

可能であればあらかじめ基礎体温表を作成しておき、初診時に持参すると良いでしょう。

3ヶ月分ほどの基礎体温のデータがあれば、ホルモンの分泌や排卵の状態がわかりやすくなります。

男性が受ける検査


精液を検査し、精子の有無や数、運動率などを調べます。必要に応じて、泌尿器科で病気の有無を検査することもあります。

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