バージャー病とは
バージャー病(ビュルガー病)は、「閉塞性血栓血管炎」とも言われており、四肢の末梢血管に閉塞を来たす病気です。喫煙との関連や特定のHLA(白血球の型)との関連が指摘されています。四肢や手足の指に血液が十分に供給されないため、続けて歩くと痛みが出る間歇性跛行(かんけつせいはこう)や痛み、潰瘍などの虚血症状が起こります。全国の推定患者数は約10000人(2013年時点)で男性に多く、特定疾患に指定されています。
バージャー病の症状
血栓により手足の血管が閉塞し虚血症状が発生します。下肢の動脈に好発します。低酸素状態のために手足の指の皮膚が蒼白となり、自覚症状としては、軽度のうちは冷感やしびれ感を伴います。症状が進行すると、うっ血やチアノーゼが現れ、間欠性跛行(しばらく歩くと足にしびれや痛みが生じるが、しばらく休息すると症状が軽減してまた歩けるようになる状態)が出現し、さらに重症化すると安静時疼痛や手足の潰瘍・壊死が生じることもあります。
バージャー病は、閉塞性動脈硬化症(動脈硬化により足の血管が詰まる病気)と似た症状を引き起こしますが、バージャー病の方が壊死に至る時間が早いといわれています。
バージャー病の原因
バージャー病の患者の男女比は約10:1で、20歳代から40歳代の男性を中心に多く発生しています。バージャー病の原因はよくわかっていませんが、四肢末梢血管の炎症に起因するといわれています。青・壮年層の肉体労働者に多く発生し、患者の9割が愛煙家であることなどから、外力にる血管の障害や喫煙による血管内皮(血管の最も内層部)の傷害により、血栓が形成されるのではないかと考えられてます。
また最近は、自己免疫反応(免疫反応異常の1つ)が関与して、血管炎をもたらしているのではないかともいわれるようになってきました。
バージャー病の治療法
バージャー病の原因ははっきりしていませんが、喫煙と深く関わりがあることがわかっています。周囲の喫煙の影響を受ける「受動喫煙」を含めると、ほぼ全てが喫煙と関連しているといわれています。逆に、煙草を吸わない人にはほとんど発生していません。したがって、バージャー病を予防するには喫煙が最も有効な手段といえます。また、病気の発症や憎悪には受動喫煙による影響もゼロではないので、周囲の環境にも注意する必要があります。
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