はしか/麻疹の症状

はしかに感染すると、約10日の潜伏期間を経て、風邪に似た症状が出始めます。主には咳や鼻水、熱や目やになどです。血液中に麻疹ウイルスが大量に混じっているためで、血液を通してウイルスが全身に広がっていきます。
  
発熱し、体に赤色の発疹が現れます。全身に発疹が出る少し前に、口の中にコプリック斑という白いブツブツがでて、それが麻疹特有の白斑です。その後、皮膚の感染と炎症が始まります。この時一時的に高熱が下がり、再びあがります。熱が再び上がるときに、耳後部や顔面、胴体と全身に発疹が広がっていきます。発熱から1週間ほど経つ頃には、発疹が退色をはじめ、熱が下がっていき回復へと向かいます。

はしか/麻疹の原因

はしかの原因は、麻疹ウイルスの感染です。麻疹ウイルスに感染すると、血液を介して全身にウイルスが広がっていきます。特に初春から初夏にかけて流行する傾向があります。乳児は母体からの免疫を移行しているため、生後5か月から9か月頃までは発症が抑えられます。
  
麻疹患者の鼻水や痰などの飛沫感染が多く、くしゃみや咳によって感染します。感染力が強く、患者から離れた場所にいても同じ室内なら空気感染や接触感染も原因となります。そのため、麻疹を発症した場合には、通院以外の外出を控える必要があります。

はしか/麻疹の治療法

はしかは、麻疹の予防接種を受けることです。ワクチンを1回接種することで95%以上の人が免疫を得られます。さらに、免疫の持続期間は14年間です。
  
1歳から7歳6か月までは、無料で予防接種が受けられます。母体からの免疫がなくなってしまうと感染の可能性が出るため、1歳を過ぎたらなるべく早く予防接種を受けることが大切です。
  
予防接種を受ける前に感染の可能性が出た場合は、麻疹患者と接触して3日以内に麻疹ワクチンを接種することで症状を軽減することがあります。
発症してしまったら、基本的に症状に対する対症療法を行うことになります。