子宮肉腫とは
子宮肉腫とは、子宮体癌、子宮頸癌と並ぶ子宮の悪性腫瘍の一種で、子宮のがんの約4-9%を占めています。良性の腫瘍である子宮筋腫との区別つきにくい場合もあり、急速に増大するなど肉腫を疑う場合には追加検査や実際に手術で取って顕微鏡で確認が必要となることもあります。治療は、手術・放射線治療・抗がん剤治療を病期にあわせて適宜組み合わせて行われます。
子宮肉腫の症状
子宮肉腫の症状としては、腹痛や下腹部の違和感、月経の量が増える、月経がいつまでも長引く、月経以外の時に出血する不正出血などがみられることがあります。また、出血が増えるため動悸や息切れなどの貧血症状を起こす場合もあります。
他に、肉腫の増大により、周囲の神経や臓器を圧迫して、便秘や頻尿などの症状が出ることもあります。
場合によっては、脚に静脈瘤ができることもあります。
これらの症状の多くは子宮筋腫でも起こりうるものであり、子宮肉腫に特徴的というものはありません。
またMRIなどの画像診断でも子宮筋腫と子宮肉腫を見分けるのは難しいことが多いです。
しかし、子宮筋腫は閉経後徐々に小さくなることが多いのに対し、子宮肉腫では閉経しても大きくなってくるため、そのような場合には子宮肉腫を疑う必要があります。
子宮肉腫の原因
子宮肉腫の原因は、現代の医学ではまだ解明されきっていませんが、他に見られる悪性腫瘍と同様に、突然変異などによる、なんらかの遺伝子異常によって起こる可能性が指摘されています。また、骨盤への放射線照射歴がある人に発症しやすいという統計結果もあります。
子宮肉腫の治療法
子宮肉腫は、原因がまだはっきりしていないため、これといった予防策はありません。しいてあげると、症状を見逃さないことと、定期的な検査が挙げられます。上記の症状が見られた場合は、医師へ相談するのが賢明です。
検査方法としては、触診によるしこりの有無のチェックや、膣内を通して子宮を調べる内診の方法があります。また子宮の細胞や組織を取って調べたり、MRIや超音波などの画像検査もあります。
子宮肉腫はとてもめずらしい病気ですが、さらに組織検査で幾つかの種類に分かれます(平滑筋肉腫、子宮内膜間質肉腫、癌肉腫など)。
子宮肉腫の治療には、手術、放射線療法、化学療法があり、組織の種類や病気の進行度に応じてこれらを組み合わせて治療を行います。
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